CBでフル出場。完封に貢献したものの、物足りない出来だった。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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[カタール・ワールドカップ・アジア2次予選]日本2-0キルギス/11月14日/ドレン・オムルザコフ・スタジアム

 スコアこそ2-0だが、不満が残る内容だった。

 日本代表は11月14日、カタール・ワールドカップのアジア2次予選でキルギス代表と対戦。敵地で勝利を収めた。FIFAランキングを見れば、勝って当然という試合だ。日本が28位なのに対し、キルギスは94位と明らかに格下である。

 しかし、この日の日本は荒れたピッチと相手のフィジカルに悩まされ、安定感を欠いていた。パスをつなごうにも足もとに収まらず、攻撃は迫力不足。一方の守備でも、小回りの利く相手に苦戦し、度々ピンチを迎えていた。
 
 CBの吉田麻也はこう振り返る。

「守備はFWの選手の貢献が大きいし、攻撃に関しても後ろの選手の気の利いたパス出しというのが大事になってくる。そこが単調になってしまったから、なかなか違いを生み出せなかったのかなと思います」

 攻守ともになかなか連動できなかったのが、苦戦したひとつの要因だという。そして、吉田が挙げる守備面の課題が球際の強さとセカンドボールの予測だ。

「前からプレスをかけたかったんですけど、なかなかうまくかからなかった。ある程度プレスをかけて、ロングボールを処理できればと思っていた。単調なボールに関してはそんなに問題はなかったですけど、やはり自分たちが攻めた後のセカンドボールでガチャガチャとなったところが相手に渡るのが多かった。そこでの球際の強さ、セカンドボールの予測だったり、そこを向上させていかないといけないなと。今日だけじゃなくて、前回の試合もそうですけど、感じましたね」

 完封したとはいえ、GK権田修一のビッグセーブに救われるシーンもあった。得点ばかりがフィーチャーされやすい格下揃いのアジア2次予選では、見落としがちだが、連係面や守備面も改善が必要だ。どんな相手でも緊張感を失わない吉田のコメントからは、危機感が伝わってくる。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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