布陣変更が光った京都の中田一三監督

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[5.19 J2第14節 町田2-2京都 町田]

 J2リーグは19日、第14節を各地で行い、FC町田ゼルビアは京都サンガF.C.と2-2で引き分けた。今季最長となる4戦負けなし(2勝2分)の京都がプレーオフ圏内の5位をキープ。後半の勝ち越しゴールを守り切れなかった町田は5戦勝ちなし(3分2敗)となった。

 ホームの町田は前節の横浜FC戦(△1-1)から先発1人を変更。DF藤井航大に代わって米子北高出身のルーキーDF佐野海舟がプロ入り初先発を果たした。対する京都は前節の岡山戦(○2-1)で脳震盪を起こしたFW大野耀平に代わってFW一美和成が4試合ぶりにスタメン入りした。[スタメン&布陣はコチラ]

 試合は立ち上がりから動いた。前半1分、京都はDF安藤淳が町田の最終ライン裏にロングフィードを蹴り込むと、1トップの一美が突破。この試合でセンターバックに入っていたDF大谷尚輝を振り切ってペナルティエリアに駆け上がり、右足シュートでゴール左隅を射抜いた。

 それでも町田は前半4分、MF森村昂太が右コーナーキックを蹴り込むと、これを京都GK清水圭介がキャッチミス。こぼれ球を大谷がネットに突き刺し、直前のミスを取り返す同点ゴールを決めた。その後はお互いにハイラインの裏を攻め合うオープンな展開。両者ともに多くのチャンスを作ったが決め切れず、前半は1-1で終えた。

 町田はハーフタイム明け、FW富樫敬真に代わってMF土居柊太を投入。その後も一進一退の攻防が続いたが、京都は後半14分、右サイドに開いたMF仙頭啓矢の折り返しからDF石櫃洋祐が右足で狙うも枠を外れた。町田は同16分、MF戸高弘貴の至近距離からのシュートが清水に防がれた。

 そして後半21分、ついに試合が動いた。町田はDF酒井隆介の浮き球パスから森村が左サイドを抜け出すと、ゴールライン際でボレー気味に折り返す。これに反応したのがMFロメロ・フランク。落ち着いたトラップから相手をかわして右足を振り抜き、ゆるやかなシュートがゴールマウスに転がり込んだ。

 ビハインドの京都は後半24分、MF小屋松知哉のクロスに途中出場MFジュニーニョが頭で合わせたが、シュートは惜しくも枠外。同25分にはDF黒木恭平に代わってDF田中マルクス闘莉王を投入し、システムを4-1-4-1から3-4-2-1に変更した。

 すると京都は後半36分、カウンターの応酬からなんとかピンチを脱すると、自陣で前を向いたジュニーニョが最終ライン裏にグラウンダーのロングパスを供給。これに仙頭が抜け出すと、ポジショニングを誤ったGK増田卓也の脇を抜くシュートを流し込んだ。そのまま試合終了。終盤に追いついた昨季19位の京都がプレーオフ圏内を守った。