シニア1年目のファイナル制覇を達成した紀平梨花【写真:Getty Images】

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衝撃の3か月、米記者が“世界一認定”「私の予想を超えた」

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルは8日(日本時間9日)、女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)1位の紀平梨花(関大KFSC)が150.61点、合計233.12点で優勝。浅田真央以来、日本勢13年ぶりとなるシニア1年目のファイナル制覇を達成した。熟練の米記者は「リカ・キヒラは今や女子シングルでナンバーワンのスケーターだ」と認定している。

 たった3か月で一躍、フィギュア界のトップに上り詰めた。紀平は冒頭の3回転アクセルは手をついたが、続く3回転アクセルからの連続ジャンプを成功。リズムを取り戻すと、中盤から後半にかけて圧巻の演技を披露した。高い芸術性とジャンプで会場を惹き込み、SPに続くトップスコアで優勝。平昌五輪女王アリーナ・ザギトワ(ロシア)を抑えて戴冠を果たした。

 今季がシニアデビュー1年目。9月のオンドレイネペラ杯からGPシリーズ2戦、ファイナルと無傷の4連勝と圧巻の快進撃を演じる16歳に熟練の米記者も絶賛している。フィリップ・ハーシュ記者は自身のツイッターに、こうつづった。

「私の予想を超えた。そして、今季初頭に疑問を持っていた人たちへ:そうとも、リカ・キヒラは今や女子シングルでナンバーワンのスケーターだ」

紀平がシニア1年目でフィギュア界に与えたインパクト

 ジュニア時代から3回転アクセルを持ち、高いポテンシャルは認められながら、シニアで通用するかは未知数だった紀平。しかし、そんなものを吹き飛ばす躍進を演じてみせた。

 ハーシュ記者は「予想を超えた」とうなり、紀平がもう世界一の女子選手になったと認定している。それは、3か月でフィギュア界に与えたインパクトの裏返しでもある。

 近年、メドベージェワ、ザギトワら、ロシア勢が強さを発揮していた女子でGPファイナルを制した16歳。来年3月には世界選手権も控える。今後もハイレベルな戦いが繰り広げられることは間違いない。(THE ANSWER編集部)