大坂なおみ「出だしを積極的に攻めた」。日本人初の偉業の裏にセレナを知り尽くしたコーチの存在[全米オープン]

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「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月27日〜9月9日/ハードコート)の大会13日目、女子シングルス決勝で憧れのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)を破り、見事日本人初のグランドスラムシングルスで優勝を成し遂げた大坂なおみ(日本/日清食品)がWOWOWのスタジオでインタビューに答えた。

今の気持ちを聞かれた大坂は「今はとても疲れ果てているけど、幸せと感動の嵐の中で、少しずつ実感してきています」と答えた。

そして夢で見たセレナと今日戦ったセレナは一緒だった?という伊達公子さんの問いには「うん、一緒」と答えた。そして今日の試合を振り返って「セレナがスロースターターということを分かっていて、出だしを積極的に攻めたのが良かった」という大坂。「これはサーシャ(コーチのサーシャ・バジン)のアドバイスもあったし、走らなきゃいけないという覚悟はありました」と語った。

バジンコーチはセレナのヒッティングパートナーを務めていた経験があり、セレナのことを知り尽くしていた。そのコーチの経験とアドバイスが今回の優勝にもつながった。

また、サーブの調子がとても良かったことについては「セレナのリターンは彼女の強みだから、とても良いサーブを入れなければいけないと思っていました」「一番大事なところで自分のサーブが入る、という自信を持っていました」とコメントした。

会場の雰囲気については「会場に入る前からアウェイだということは分かっていました。でも、そんなことよりも彼女とこの大舞台で戦えることは名誉なことだと自分に言い聞かせていました」と語った。

優勝が決まった後、お母さんには「今までの感謝を込めてありがとうと伝えた」という大坂。セレモニーではセレナに声を掛けられていたが「あなたは勝者にふさわしい選手で、その喜びと幸せを身にしみて感じて欲しい」と言われたそうだ。

「全米オープン」を制した大坂は次の夢を聞かれると「目標は変わらず、どのトーナメントでも勝ちにいかなければいけません。もちろん、次のグランドスラムでも勝たなければいけません」と落ち着いてコメントした。

そしてセレモニーを待つ間に、試合が終わったにも関わらずバナナやエネルギーバーを食べていたことについて聞かれた大坂は「習慣だから」と笑顔で答えた。

また、今一番したいことを聞かれた大坂は「抹茶アイスクリーム食べたい」と即答した。「全米オープン」の2週間は我慢していたそうだ。また、有名になったことでもう原宿には行けないかもね、と言われると「帽子を深く被っていく」と答えた。

9月17日から東京の立川市で行われる「東レ パン・パシフィック・オープン」に出場する予定の大坂だが、日本のファンにどんな姿を見せたいかを聞かれると「『全米オープン』のチャンピオンとしてふさわしい姿を日本のファンのみなさんに見せたいと思うけど、自分にプレッシャーをかけ過ぎず、コート上では楽しくやっていきたい」と抱負を述べた。

そして最後に日本のファンに向けて「ありがとうございます。日本の最近のこと、台風や地震のことは私の耳にも入っています。みなさんの安全に過ごせることをお祈りしています。ありがとう」と締めくくった。

テニスデイリー編集部)

※写真は「全米オープン」で優勝した大坂
(Photo by Julian Finney/Getty Images)