最寄り駅がないため、タクシーで来るしかないのが西麻布。

それゆえ夜が深いこの街には、2軒目にエスコートしやすいバーの名店が勢揃いしている。

西麻布で遊ぶからには、バーに詳しくならないと話は始まらない。まずはココから、という東カレおすすめの4店をご紹介しよう。



しっとりした艶っぽいデートにうってつけ
シックな大人の雰囲気で攻めるなら『ウォッカ トニック』

西麻布2丁目のとあるビルの地下を降りていくと現れるのは、木の温もりに包まれた落ち着いた空間。

西麻布の中でも老舗のオーセンティックバーとして知られるここ『ウォッカ トニック』。

女性に勝負をかける夜は、真剣さを伝えるためにも同店のシックな雰囲気がぴったりだろう。



「名物2色カレー」と「ウォッカトニック」

西麻布で名を馳せる老舗バーの名物料理は、赤と黒の「2色カレー」。野菜の甘みが生きたマイルドな赤、黒こしょうたっぷりのスパイシーな黒は、交互に食べても、混ぜて食べてもよし。

好みで量をリクエストでき、茶碗1杯スプーン1杯というわがままオーダーも可能。カレーと人気を二分する「マッカラン牛丼」もぜひお試しを。



島根県出雲の燻製店から仕入れる「青木さんの燻製あぶり焼き」



水出し用サイフォンで取った、バカルディベースの「コーヒーリキュール ミルク割り」




客の目線よりも下に照明を配したのがオーナーのこだわり
日本酒をこの上なく素敵に愉しめる大人の隠れ家『twelv.(トゥエルヴ)』

「日本酒をしっぽりと…」といえば、未だにどうしても“和”の雰囲気を想像しがち。そんな固定概念を鮮やかに覆す、お洒落で濃密な時間にぴったりな日本酒バー。

「今夜、とっておきの日本酒飲みにいかない?」と自信を持ってデートに誘える心強いお店の登場だ。



日本酒バーといえばカジュアル過ぎる酒場が多かったが、ここなら色気も保ちつつ気軽に酒の美味しさを発見できる

その店の名は『twelv.(トゥエルヴ)』。西麻布の交差点にほど近い場所にあり、わずか12坪の地下空間で、日本酒と酒肴を愉しむガストロノミー体験が繰り広げられる。

狭小で密度の濃い雰囲気が漂う店内は、まさに大人の隠れ家。そこで提供される日本酒は、BIOやSPARKLING、PREMIUM、CRAFTの4軸で揃えられ、銘柄は日本各地から集められた厳選品。

日本酒好きはもちろん、初心者にも幅広く愛される工夫がたくさん存在する。バーの枠を超え、五感を刺激する新しい日本酒の世界をお楽しみあれ。



この時は、トスカーナ産チーズを添えて。合わせたお酒は「寺田本家 醍醐のしずく」。ペアリングの一例としてご紹介



日本酒はその時々で12本を厳選。メニューはあれど好みを伝えて、おまかせする方が賢明だ


女子はこういう“特別”な空間に弱いんです



知る人ぞ知る紹介制バー。彼女にもエクスクルーシブを感じてもらおう
女子を虜にするフルーツカクテル『Cocktailante OBORO(カクテランテ オボロ)』

西麻布の交差点からすぐの雑居ビルに看板もないそのバーは存在する。

扉を開くと、異国に迷い込んだかのような錯覚に陥いる。カウンターのバックボードにある、ゴッホの「星月夜」が再現された壁が目に入ったからだ。

女子の目がキラキラと輝くのをしっかりと確認したあと、「今日は何のフルーツがいいかな?」と慣れた様子で馴染みのバーテンダーに話しかけるのだ。



「鮨屋やレストラン同様、カクテルでも四季を感じてほしい」と、構成は季節によって変化する

「ただのアルコールとしてのカクテルではなく、吟味した食材を使ったデザインカクテルを提供するという意味で、“カクテランテ”と名付けました」とオーナーバーテンダーの山川氏は語る。寿司屋のように、客自身が食材を見て、好みの味や気分でオーダーする。

とはいえ、ここまでは他のバーも同じ。この店で特筆すべきは、カクテルの味わい方に新たな広がりを持たせるプレゼンをしてくれるということ。

たとえば、旬のフルーツを使ったカクテルが主役であれば、その甘みを最大限に生かすため、塩気の効いたつまみを横に添える。この両者のバランスを計算し、提案してくれるというのがこの店のおもしろさだ。

「君だけのカクテルを出してくれる店に行こう」の一言で、彼女を夜の西麻布へ誘い出してみては?



メキシコの国旗をイメージしたテキーラベースのカクテル、「東京バンデラ OBORO風」(1,800円)



個室は4人用と6人用の2部屋を用意。アーティスティックな内装に誰もが惹きこまれる




2階のバーカウンターの側にあるプライベ-トラウンジ。インテリアはすべてニューヨークで買い付けたもの
秘密の暗証番号で入店するスペシャル感に感無量『サイタブリア バー』

西麻布の大通りから少し離れた住宅街にひっそりと姿を表す。毎日入店のための暗証番号が変わり、予約時に教えてもらうというシステムに、入店時から心が踊る。

元々は普通の住宅だったという一軒家バー。1階はプライベートラウンジとしてソファが置かれ、2階はバーカウンター、3階は個室という作りだ。家の中で居場所を探すように、自分の好きな場所を探すのがおすすめの使い方。

実際「○階のあの場所で」という指定を予約時にしてくる人は多いとか。特に大切な告白やプロポーズには個室へ。成功率も高まるはずだ。



バーニャカウダ。メニューは一例



時には見守り、時には話し相手になってくれる、繊細なサービスを見せてくれるスタッフの働きぶりも心地良い