総選挙1位の松井珠理奈さん(SKE48)

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■ 松井珠理奈さんが初栄冠!

【写真を見る】松井珠理奈さん「やっと気づきました。48グループにまだ必要だと思ってもらえてるんだなって」

6月16日、愛知・ナゴヤドームで「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙 〜世界のセンターは誰だ?〜」の開票イベントが開催された。10回目となる今回の「選抜総選挙」は、AKB48、SKE48、NMB48、HKT48、NGT48、STU48の国内グループに加えて、タイのBNK48、台湾のTPE48の海外グループのメンバーも参加。

 開票イベントの前に、AKB48グループによるコンサートが開催された、オープニングアクトでは、メンバーからのリクエストで選ばれた上位7位までの楽曲が披露されたが、同率7位の曲が9曲もあり、15曲も披露された。1位も「初日」と「47の素敵な街へ」の2曲が同じ票数になった。

 グループコンサート本編は、メンバーからのリクエストが1票しか入らなかった楽曲でセットリストを構成。楽曲披露中に、ステージの大型ビジョンにリクエストをしたメンバーのその曲への想いを綴ったメッセージが流れるなど、これまでにない新しい内容のライブとなった。

後半、7月にリリースされるSKE48のニューシングル「いきなりパンチライン」を初披露するというサプライズも。さらに、選抜総選挙に立候補していない指原莉乃さん(HT48)、柏木由紀さん(AKB48/NGT48)、山本彩さん(NMB48)、村山彩希さん(AKB48)も参加して「Teacher Teacher」を歌い、コンサート本編を締めくくった。

アンコールでは、「WRD48(ワールド48)」のメンバーを発表。映えあるセンターにはチャープランさん(BNK48)が選ばれ、「恋するフォーチュンクッキー」を歌って会場のファンを楽しませてくれた。

 10回目となる選抜総選挙(「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙 〜世界のセンターは誰だ?〜」)に立候補したメンバーは339名。初の世界選抜総選挙となったことで、「第10回世界選抜総選挙記念枠」が設けられたため、昨年までは80位から発表されていたのが、今回は100位からの発表となった。昨年1位の指原莉乃さんが不出馬で、2位の渡辺麻友さんが卒業しているので、誰が1位になっても初栄冠。シングル選抜(上位16名)へのランクインも含めて、予想が難しい展開になっていた。そんな激戦を勝ち抜き、初の1位に輝いたSKE48の松井珠理奈さんをはじめ、シングル選抜16名が決定。

 1位の松井珠理奈さん(SKE48)は「今日は泣きません。だって、感謝しかないもん」と話した後で、ファンへの感謝の気持ちを語り、「大切なファンの方をがっかりさせるようなことは言いたくないけど、総選挙1位がゴールだと思ってやってきました。今、1位になりました。だから…卒業しません! やっと気づきました。48グループにまだ必要だと思ってもらえてるんだなって」と、卒業しないことをファンに伝え、「48グループはまたアイドル界のトップになれます。なりたいんじゃダメなんです。なるんです」と、女王らしい力強い言葉を聞かせてくれた。イベント終了後の囲み取材では「いつもトロフィーは片手で持てたんですけど、このトロフィーは重くて両手でないと持てません。今まで、指原さんは3回も重い気持ちで、私たちの知らないところでこんなにも頑張ってきたんだと思ったら、改めて尊敬できる先輩だと思いました」と昨年の女王・指原さんへのリスペクトと口にし、「やっぱり私は『大声ダイヤモンド』から始まったので、大声で叫ばせてください。ファンの皆さん、大好きだ!」という言葉で締めくくった。

 2位は須田亜香里さん(SKE48)。「私が一番ビックリしています(笑)。今回、1位に予想されていたメンバーはみんな、各グループのセンターを任されるメンバーたちで、きっと私には計り知れないプレッシャーと戦ってきたんだと思います。その点、私は全く期待されず、ストレスフリー、プレッシャーなしでやってきました! ステージの端っこからスタートした私でも、よじ登ってくればこんな高いところに来られるんだということを、これから頑張ろうと思っているメンバーたちに証明できたらいいなと思って、1位を目指すと言わせてもらいました」と、コツコツと登りつめてきた須田さんならではのスピーチで会場をわかせた。

3位の宮脇咲良さん(HKT48)は、「さっしー(指原莉乃)、ごめんなさい…。私はさっしーの背中を見て、ああなりたいと思って。さっしーが出ない総選挙でずっとさっしーが守ってきた1位を守りたいと思ったんですけど、ごめんなさい」と、涙を流しながら話し始めた。「一度も順位を落とさずにここまで来れたことは私の誇りなので、この誇りを胸に私の総選挙を終わらせようと思います」と、選抜総選挙は今回で最後だと告げたが、「でも、さっしーと一緒にまだまだ頑張りたいので、これからもずっと一緒に走っていってください」と、これからもHKT48をリードしていくことを誓った。

 4位は、2年連続で速報1位になり、昨年以上に注目される存在となった荻野由佳さん(NGT48)。「私にとってはすごく夢のようです。震えがとまらないです。私なんてまだまだ未熟者です。それでもみなさんからいただいた票という愛の種に、いっぱいアセアを書いて、大きな花を咲かせて、いつか『やっぱりAKB48グループは最高だね』って言ってもらえるグループにしていきたいなって思いました」と、ファンへの感謝の気持ちやグループのこれからに向けてなど、自身の思っていることを、約5分半のスピーチで一気に伝えた。

 5位はAKB48とSTU48を兼任している岡田奈々さん。「今日、第5位という過去最高の順位をいただいて、改めてわかったことがあります。私にできることは、いまある48人生を全力で生き抜くことです。AKB48のために、STU48のために、応援してくださるファンの皆さんのために、そして自分自身のために。今を全力で生きたその先がAKB48グループの未来になると信じて、これからも走り続けます」と、シングル「ジャーバージャ」で初のセンターを務めたことで生まれた自信と、STU48のキャプテンを務める責任感が、そのスピーチからもしっかりと伝わってきた。

 6位は横山由依さん(AKB48)。マイクの前で泣き崩れてしまったが「AKB48グループ総監督の横山由依です。今回6位という自己最高位をいただきました。まさかみなさんが拍手をしてくださるなんて思わなくて…。総監督として認めてもらっているのかな?って不安になることもあったんですけど、今の拍手とコールで認めてもらったような気がして本当にうれしかったです。総監督として、みんなで東京ドームのステージを目指して頑張っていきたいなと思います」と総監督らしい頼もしい言葉が聞けた。

 7位は武藤十夢さん(AKB48)。昨年は辞退した武藤さんだが、「一昨年はみなさんのおかげで10位にランクインできたんですけど、その後の選抜の常連になることはなかなか難しくて、このままここにいてもいいのかなって悩んだりすることもありました。でもまた今回7位という私には十分すぎる順位をくださったみなさんに、『まだアイドルを続けてもいいんだよ』って背中を押してもらえた気がしました」と、今回見事にシングル選抜に復帰できた喜びを語った。

 8位は大場美奈さん(SKE48)。「今、26歳でアイドルになって9年目です。今日、私の顔と名前を覚えてくれとは言いません。でも、少しだけ私のことを知っていただけたらうれしいです。人に自慢できるような趣味も特技もなくて、中途半端な人なんですけど、そんな私がこんな素敵なステージに立てるのは48グループに入ったからで。48グループで一つ一つ目の前に現れること全てに真摯に向き合って頑張ってきたら、こんな素敵な場所に立つことができました」と、努力と苦労が報われた気持ちを伝えてくれた。

9位は矢吹奈子さん(HKT48)。田中美久さんとHKT48の最新シングル「早送りカレンダー」でWセンターを務め、HKT48のこれからをリードする存在として注目されている。スピーチでは「5年前にHKT48に入って、東京から福岡に引っ越しして、家族をバラバラにしてしまって。それなのにあまり恩返しもできずにいたので、すごくお母さんにもお父さんにも申し訳なかったし…。でも、これからは選抜として胸を張って、家族にも恩返しをしていきたいなと思っています」と、家族への感謝の気持ちを伝えた。

 10位は田中美久さん(HKT48)。「私は今年の総選挙のポスターに『届きそうで届かないなんて言わせんばい』って書きました。いつもあと一歩のところが多い私が、今日やっと届きました!」と、初の選抜入りにうれしい気持ちが溢れていた。HKT48のシングル「早送りカレンダー」でWセンターを務める矢吹奈子さんと仲良くシングル選抜にランクイン。

 11位は惣田紗莉渚さん(SKE48)。速報圏外から驚きの選抜入り。「速報圏外から選抜メンバーになったメンバーは今までいないと聞きました。なので、こんな私ですが、みなさんのおかげでちょっとだけ歴史に名を残せたんじゃないかなと思って、本当にうれしいです」と喜びを素直に言葉にした。

 12位は高橋朱里さん(AKB48)。「AKB48の選抜として活動させていただく機会が増えていくなかで、新しいグループと比べられ、輝かしい過去と比べられ、すごく悔しい気持ちをしましたし、思い通りにいかないなって、メンバーみんなで悔しい思いをしたこともあります。でも、私たちは確実に、この会場にいるみなさんに、応援してくださる皆さんに支えられています。これからも一緒に泣いて、一緒に笑ってくださったらうれしいです」と、グループ全体のことを思う気持ちを届けてくれた。

13位は向井地美音さん(AKB48)。昨年は17位で選抜入りできず悔しい思いをしたが、今年は見事に復帰。「私はやっぱりAKB48が大好きで、AKB48のために生きていきたいと思うようになった時、新しい夢を見つけました。私はいつか、いつの日か、AKB48グループの総監督になりたいです!」と、AKB48のセンター試験で第1位になるくらいAKB48愛が強い向井地さんから「総監督」宣言が飛び出した。

14位は吉田朱里さん(NMB48)。女子力動画で女性ファンを多く獲得しており、昨年の16位に続き、2年連続の選抜入り。「『たった1票でごめんね』。そんな言葉をこの選挙期間に聞きました。でも、私にとってはその1票1票がすごく大切で、今年は『今まで投票したことがなかったけど、初めて投票したよ』という方もたくさんいて。そういう方がいなかったら、この順位にはつながってなかったと思います」と感謝の気持ちを述べた。

 15位は古畑奈和さん(SKE48)。「私は去年、14位をいただいて自信が少しつきました。ファンの方から自信をいただいて、素直に生きてみようと思い、少し行動に出て見ました」と2年連続での選抜入りにうれしそうな笑顔を見せた。

そして16位は、NGT48の最新シングル「春はどこから来るのか?」でセンターを務めた本間日陽さん(NGT48)。「私は去年の総選挙からいろんなチャンスをいただきました。総選挙はアイドル人生を変える力があります。それを私はこの1年間、身をもって感じてきました。私がこれからのNGT48を作ります」と、力強く宣言した。

取材・文/田中隆信(東京ウォーカー(全国版)・週刊東京ウォーカー+編集長 野木原晃一)