「有名店だからオイシイ」という嘘に、そろそろみんな気づいている

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こんにちは、トイアンナです。

食事好きを宣言するとありがたいもので、周りから「ここ美味しいよ」と情報をもらえたり、グルメ仲間が自然とできたりするものです。

旅は道連れ世は情け、美味しいお店の情報がこうして増えていきます。

そうして嬉しいことに、グルメ媒体さんでお仕事をいただくことも増えました。

主な執筆領域が恋愛ライターなもので、話題はついつい「デートスポット」のお店になりがち。そうすると避けては通れないのが「有名店」の存在です。

「有名だから」でお客が店に来る時代は終わった

普段はリラックスして食べ歩きできる人も、本命相手のデートだったら緊張するのは当然です。選ぶお店のランクも少し上げたいと思うでしょう。

「失敗したくない」と思うとき、人は権威に頼ります。グルメ領域ですと、「ミシュラン」がやはり有名です。

さらに食事好きになると、世界ベストレストランランキング50を英語で読み、日本国内の店を制覇されることもあるでしょう。外苑前にある「傳」などはそれで知名度を一気に上げました。

食事を好きでいると、気に入ったレストランのスタッフと仲良くなることも多いにあります。

高みを目指す料理人にとってこういった権威ある雑誌に選ばれることは大変な名誉ですから、掲載されれば「おめでとう」と祝わせていただく立場。

そこはインディーズの頃から応援していたファンが、メジャーデビューを喜ぶのと同じ気持ちです。

ただその反面で「有名だから」とお店に来る時代はもう終わったんじゃないかなぁ、とも思うのです。

ゆとり世代こそ、グルメの権威から離れられる最初の世代

いまのアラサーは、ゆとり世代に当たります。そしてゆとり世代は権威に縛られにくい世代でもありました。

不景気だったせいも大いにありますが、「車、女、カッコいい服」といったトレンディドラマの世界から離れ、自分の趣味嗜好でものを買いやすくなりました。

その流れを考えたとき「有名だから」「権威があるから」でレストランを選ぶことからも、解放されていいんじゃないか、と思います。

たとえば、私は大枚はたいてミシュラン掲載店へ行きますが、そこでハズレを味わったことも一度や二度じゃありません。

時には「美味しくない」ではなく「マズイ」と思わされたことも。逆に有名ではない店で、最高のメニューに出会えたこともたくさんあります。

たとえば私は、日本で一番おいしいトマトソースのパスタが秋葉原にあると思っています。

Atsushi.Hさんの投稿より

画像引用元:https://retty.me/area/PRE13/ARE11/SUB1102/100000145098/1471999/

「バンバール」のトマトソースは絶品で、胃が無限にあればいいのに……と願うくらいです。

BAMBA-R
東京都 台東区 台東
イタリア料理

横浜・反町駅から歩いて8分の「海鮮居酒屋 ふじさわ」は、日本酒好きなら遠方からでも通いたいお店です。

Mio Yamaguchiさんの投稿より

画像引用元:https://retty.me/area/PRE14/ARE38/SUB58702/100000150689/144004/

1/3合から飲めるのでつい油断してしまい、帰路はいつも記憶があいまいになるほど飲んでしまいます。

海鮮居酒屋 ふじさわ
神奈川県 横浜市神奈川区 栄町
居酒屋

有名より、権威より「オイシイ」思いをしようよ

ご紹介したような店は「ゴージャスなデート」には不向きかもしれません。それでも味だけを考えれば一流レストランと拮抗しています。

そういうお店で、自分が「オイシイ」って感じたものをたらふく食べられたら、それも最高の幸せなんじゃないかと思うのです。

これは決して高級 vs B級グルメの話でもありません。ラーメンも有名店ばかり行列ができますが、自分にとって「オイシイ」かは別の話です。

もっと自分の味覚を信じて、美味しいもので心を満たそうよ。今日はそんな提案がしたくて、この記事を書きました。
 

ライター紹介

トイアンナ
外資系企業に数年務めたのち、ライターとして独立。フリーランスのライター・マーケターとして、女性の生き方やキャリアを中心に執筆活動を行う。食事は、外食率ほぼ100%。家庭のご飯がマズかった反動でグルメに目覚めてから、数百軒は店を回りミシュラン有料会員にまでなった飯キチ。 ブログ Twitter