フェデラー陥落。ゴファンの攻撃が冴え決勝進出を逃す[ATPファイナルズ]

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「ATPファイナルズ」(11月12日〜11月19日/イギリス・ロンドン/室内ハードコート)のシングルス7日目、準決勝の第1試合は、全勝でラウンドロビンを突破したロジャー・フェデラー(スイス)と2勝1敗で通過したダビド・ゴファン(ベルギー)が対戦。初戦のナダル戦で勝利し大金星を取ったゴファンが、フェデラーから2-6、6-3、6-4とフルセットの末劇的な初勝利を収め決勝進出を決めた。試合時間は1時間45分。

両者の対戦は、過去6勝とフェデラーが圧勝だ。直近では「スイス・インドア」の準決勝でフェデラーが6-1、6-2と押さえており、ゴファンが今回の対戦でどう挑むかに注目されていた。

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第1セットは、フェデラーが5回あったブレークチャンスを決め第1ゲームを取ると、ネットプレーやフォアハンドのストレートなどストロークが冴える展開でゲームを進めた。さらに第3ゲーム、第5ゲームでブレークを取り、フェデラーが6-2で取った。

第2セットは、そのままいい流れでフェデラーがゲームを進めるかのように見えた。ところが第2ゲームでゴファンがブレークに成功する。その後はお互いのキープが続くが、第7ゲームでフェデラーにブレークバックのチャンスが訪れる。しかし大事な場面でフェデラーにフォアハンドのミスなどが目立ち、ゴファンがしのいで5-2。そのままキープが続き、第2セットは6-3とゴファンが収めた。

第3セットはお互いがキープして始まるが、第3ゲームでフェデラーがダブルフォルトを出すなどでゴファンにブレークを許してしまう。ストロークなどショットが冴えてきたゴファンに対し、フェデラーはエラーが12本とショットの精細を欠く展開が増えていた。第5ゲームでは約1分でラブゲームキープするなど、フェデラーらしいゲーム展開も見られたが、ゴファンのウィナーがことごとく決まり、最後はフェデラーのショットがネットにかかりゲームセット。ゴファンの決勝進出が決まった。

試合後、放心状態になったゴファンは「なんて表現したらいいのかわからないよ。ロジャーから勝ったなんて信じられない。今日は特別な日になったよ」と少し潤ませた瞳で喜びを語った。「今までの対戦と何が違ったのかもわからない。ただ、中盤からサーブやフォアハンドがよくなって、アグレッシブに攻めた。決勝はとにかく勝つだけだよ」と感想を述べた。


(テニスデイリー編集部)

※写真は観客席から大きな拍手で見送られコートを後にするフェデラー
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)