百貨店内に「市場」  手ごろ価格と人情味で消費者ニーズに対応/台湾・台中

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(台中 22日 中央社)「伝統市場」と呼ばれる昔ながらの市場が21日、台中市の百貨店「金典緑園道商場」内に正式オープンした。手ごろな価格と人情味を兼ね備え、時間的制約がある消費者のニーズに応える。

新たにオープンした「第六市場」の営業時間は午前10時から午後9時まで。台中市内の伝統市場では朝市や夕市が開かれているものの、これらの営業時間に間に合わない消費者のニーズを満たすため、新形態の販売チャネルが必要になったと台中市政府経済発展局の呂曜志局長は語る。

市内の別の市場から第六市場に移転してきた果物商の何素珠さんによれば、近年若者にはスーパーや量販店が好まれ、伝統市場は比較的敬遠されるようになっているという。呂局長は、第六市場には試験営業期間中、若者の姿も多く見られたと明かし、新形態の市場の潜在力の高さに自信を見せた。

金典緑園道商場の陳懐呈総経理(社長)は、百貨店の快適な買い物環境と伝統市場の雰囲気、手ごろ価格といった双方の良さを第六市場は併せ持つと説明。消費者に買い物の新たな選択肢を提供していると語った。

(カク雪卿/編集:名切千絵)