「レフェリーと握手するな!」 中国代表主将の発言が波紋、クラブも罰金命じる

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広州恒大MFが審判の判定に不満爆発

 中国代表キャプテンがスポーツマンシップの欠如で問題となり、10万元(約166万円)の罰金を命じられたことが明らかになった。

 中国1部リーグ広州恒大の中国代表MFジョン・ジーは、2日の敵地の天津権健戦で3-4と負けを喫した後、審判の判定に不満を爆発させると、チームメートにこう厳命したという。

「レフェリーと握手するな!」

 この敗戦で首位の広州恒大と2位上海上港との勝ち点差は、わずか1に縮まってしまった。試合後に選手は一列に並び、相手選手とレフェリー全員と握手するのが通例となっているが、ジョン・ジーはスポーツマンシップをすっかり忘れてしまった。

 クラブ側は「クラブの規則を遵守せず、チームの規範となることに失敗した」と断罪し、10万元の罰金を命じた。さらに、チームマネージャーも減俸処分を命じられたという。広州恒大は「クラブは信賞必罰の原則を続ける。全ての選手と監督はこの事件から学ばなければいけない」との声明を発表している。

乱闘など中国でマナーを欠く行為が目立つ

 この事件は米スポーツ専門テレビ局「ESPN」も特集するなど、国外にも波紋が広がっている。中国では上海上港のブラジル代表MFオスカルが広州富力戦で相手に二度もボールを蹴り当てる暴挙で50人規模の乱闘を引き起こし、8試合の出場停止処分を受けた。

 この暴挙を支持した同僚のブラジル代表FWフッキも2試合の出場停止処分を受けたばかり。スポーツマンシップやマナーの欠如が世界的な話題となっている中国リーグだけに、敏感になっているようだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images