摘出された寄生虫(画像は『中央社即時新聞 2017年6月14日付「愛吃生魚片 女童肛門取出2公尺活蟲」(三軍總醫院提供/中央社記者張茗喧傳真)』のスクリーンショット 画像を一部加工しています)

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台湾・台北市で昨年末、肛門のかゆみと腹部の違和感を訴えて病院を訪れた8歳少女の体内から、長さ260センチにも及ぶ寄生虫が摘出されていたことが分かった。

『蘋果日報』などが報じたところでは、少女は「広節裂頭条虫」と呼ばれる寄生虫に感染していた。これはサナダムシの一種で、担当した医師によれば感染源は刺身だという。少女は刺身が大好きで、日頃からよく食べていたそうだ。

広節裂頭条虫はヒトに感染する寄生虫の中では最も大きく、感染例も多く報告されている。主に小腸に寄生し、成虫になると長さ10メートルを超えることもあるという。さらに1日で100万個ほどの卵を産み落とし、糞便とともに再び外界に排出される。

マスやサケ、スズキなどの大型魚に寄生しており、それらを生や十分に調理されていない状態で食べることで感染する。北半球に広く分布するが、南米からの報告例も多いようだ。

感染した場合の主な症状は、腹痛や下痢、嘔吐、体重の減少などだが、自覚症状がない場合も少なくない。しかしまれに貧血や腸閉塞、胆嚢炎、胆管炎を起こすこともあり、注意が必要だという。

医師は「裂頭条虫の感染は適切な治療を受ければ完治するので、過度な心配は必要ありません。感染源となる魚などの生食を避け、よく火を通して食べることが大切です」と語っている。

画像は『中央社即時新聞 2017年6月14日付「愛吃生魚片 女童肛門取出2公尺活蟲」(三軍總醫院提供/中央社記者張茗喧傳真)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)