『サッカーダイジェスト』のインタビューに応じた堂安。世界舞台への意気込み、海外挑戦への想いなどを語った。写真:小倉直樹

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 6月21日にオランダ1部リーグのフローニンヘンへの期限付き移籍が決まった堂安律は、同25日の川崎フロンターレ戦が日本でのラストマッチとなる。その堂安は昨年12月に、U-20ワールドカップへの出場を決めたU-19アジア選手権後に『サッカーダイジェスト』のインタビューに応じ、プロ1年目のシーズンと海外の強豪国との対戦や海外移籍への想いなどを語っている。ここでは、堂安が当時のインタビューで語っていた言葉を紹介したい。
 
 
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 2016年の昨季、堂安はJ1で3試合・0得点。G大阪U-23の一員として出場したJ3で21試合・10得点という結果を残している。この結果を当時の堂安自身はどう受け止めていたのだろうか。
 
――クラブでの活躍をどう自己分析しますか?
 
「J3で試合勘を養えたのがなにより良かったです。おかげで球際の競り合いに負けなくなり、それはU-19アジア選手権でも生きました」
 
――まだ天皇杯が残っていますが、今季(2016年)の出来は100点満点で何点?
 
「50点くらいですかね」
 
――その理由は?
 
「J1の試合にあまり絡めませんでしたから。15試合以上を目標にしていたのに、途中出場で3試合だけ。まずはJ3でアピールして、シーズン後半からJ1で出場時間を伸ばそうと考えていましたが、甘かったですね。力不足だったということです。来季はJ1で使ってもらいたいので、もっとパワーアップしないと」
 
――第2ステージ8節の磐田戦ではJ1で初アシストを決めました。感想は?
 
「自信になりましたけど、その後の2試合では結果を残せませんでした。J1でチャンスを掴むためにはそれじゃあダメなんだと、改めて思い知らされました。やはり、プロは結果がすべてです」
 
――サイドハーフとして意識的に取り組んでいることは?
 
「守備ですね。苦手な部分なので、(井手口)陽介くんのずば抜けたボール奪取力を参考にしながら練習しています」
 
――それでも先のアジア選手権では守備も頑張っていました。
 
「あの頑張りこそ(G大阪の)長谷川監督が求めているプレーです。でも、クラブに戻ってきたら『もっとできただろ』って(笑)。だから、もっとやらないといけません」
 今年5月のU-20ワールドカップでは、4試合・3得点の堂々たるパフォーマンスを見せた堂安。昨年12月掲載のインタビューでは、初めての挑戦であり、同世代のトップレベルが集う世界大会への意気込みを語っていた。戦いたい相手として挙げていたのは、なんと初優勝を飾った、あの強豪国。そして、韓国での激闘からわずかひと月後に決まったオランダ移籍。インタビューでは、海外への想いを駆り立てたきっかけとなるエピソードも披露している。
 
――U-20ワールドカップへの想いは?
 
「これまで世界大会に出た経験がないので、同世代にどんな選手がいるのか興味深い。せっかくのチャンスですから、まずはメンバーに選ばれるよう頑張ります」
 
――アジアチャンピオンとして出場するわけですから、注目度は高そうですね。
 
「アジア選手権で日本が優勝すると予想した人は少なかったでしょうね。それでも僕たちは『やってやろうぜ』と奮起して戦って、頂点にたったことで自信を得られた。ベスト4や準優勝でワールドカップに行くのとはまた違いますよね。本大会でどこまで勝ち上がれるか、僕自身、とても楽しみです」
 
――ズバリ、目標は?
 
「ベスト4! アジアとは対戦相手の質やレベルが違うので簡単な目標ではないでしょう。でも、僕は信じています。最終予選(アジア選手権)を無失点で耐え凌いだ守備力を活かしながら、臆せずに臨む覚悟です」