中国汽車工業協会によれば、中国自動車市場における2017年5月の乗用車販売台数は前年比2.6%減の175万1000台にとどまった。1-5月の販売台数は942万1000台となり、前年同期比で1.5%と小幅ながら増加した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国汽車工業協会によれば、中国自動車市場における2017年5月の乗用車販売台数は前年比2.6%減の175万1000台にとどまった。1-5月の販売台数は942万1000台となり、前年同期比で1.5%と小幅ながら増加した。

 中国自動車市場の成長が鈍化しつつあるなか、中国国内では中国自主ブランドメーカーの淘汰が始まるのではないかとの見方も浮上している。

 中国メディアの今日頭条は23日、中国自動車メーカーのなかでも広州汽車や吉利汽車といった一部のメーカーが販売を伸ばしていることを指摘する一方、販売台数を大きく減らしているメーカーも存在することを指摘、市場の成長鈍化に伴う競争の激化を背景に「中国メーカーの淘汰はおそらくすでに始まっている」と伝えている。

 記事は、中国市場の1-5月における販売台数の伸びは「各メーカーが値下げや販促を必死に行ったうえでの結果」であるとし、中国の乗用車市場はすでに需要が低迷し始めており、「需要が供給を上回る状況のもと、経営力や製品力で劣る企業は明らかに不利」であると指摘。中国車は16年に好調な販売を記録したが、すでにその勢いは明らかに衰えていると伝えた。

 さらに、乗用車市場のなかでもSUVだけは好調であるとしながらも、各メーカーが相次いでSUVを市場に投入しているため、遅かれ早かれ市場が飽和状態に陥るのは目に見えていると指摘。また、長安汽車の朱華栄総裁が現時点で46ある中国の自主ブランドのうち、「5年後に5ブランドほど生き残れていれば上出来」と述べたことを伝え、中国メーカーの間で「市場での淘汰」に対して危機感が高まっていることを伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)