浦和がホーム磐田戦で屈辱の4失点、GK西川が痛恨のミス リーグ戦連敗、3試合勝利なしで8位転落

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浦和MF阿部が10年以来、7シーズンぶりの1試合2得点も…

 浦和レッズはホームで屈辱の大敗を喫し、リーグ戦3戦勝ちなしとなった。

 18日のJ1第15節ジュビロ磐田戦で浦和はMF阿部勇樹の2ゴールなどでリードを奪ったものの、後半途中から一気に3失点。最終的に2-4で敗れた。

 浦和は約1カ月ぶりに戦列復帰したFWラファエル・シルバがベンチスタート、磐田はMF中村俊輔がメンバー外となり欠場した。序盤からボール際の激しい潰し合いの様相を呈したゲームは、前半23分に浦和DF槙野智章と磐田MFアダイウトンが空中戦の競り合いで接触し、槙野が流血して応急処置を行うなど、両チームが一歩も引かない意地を見せる展開になった。

 そうしたなかで、ゲームが動いたのはセットプレーだった。同36分、磐田は左サイド低い位置からのFKをゴール前に上げると、ペナルティーエリアの入り口付近でFW川又堅碁が槙野と飛び出してきたGK西川周作に競り勝ってゴール前にボールが浮いた。これをDF大井健太郎が浦和MF阿部に競り勝ってゴールに押し込み、磐田が先制点を挙げた。

 それでも浦和は同43分、右コーナーキックでMF柏木陽介がニアに低く速いボールを上げると、マークを外して走り込んだ阿部がファーサイドにヘディングで叩きつけてゴール。1-1の同点でハーフタイムを迎えた。

 後半に入り、先にスコアを動かしたのは浦和だった。後半11分、阿部が中盤でボールを持つと左前方のMF武藤雄樹にパス。武藤はダイレクトでFW興梠慎三に預けると、興梠はその間にゴール前に向けて走り込んでいた阿部に芸術的なヒールパス。一気に抜け出した阿部は磐田GKカミンスキーの足の間を抜く左足シュートを決め、2-1と勝ち越した。阿部の1試合2得点は、2010年4月10日のアルビレックス新潟戦以来、7シーズンぶりとなった。

GK西川がミスから2失点、悪夢の誕生日に

 しかし、浦和はここからミスでリードを手放してしまった。同23分、浦和のコーナーキックがつながらずに磐田FW川又にクリアされると、それがそのままMFアダイウトンへのカウンターにつながる絶妙なパスになった。カバーに飛び出した西川はアダイウトンより先にボールにコンタクトしたものの、クリアはアダイウトンに当たって浦和ゴール方向へ。それを再度確保したアダイウトンが難なく決めて同点となった。

 さらに同29分、磐田は途中出場のMF松浦拓弥が右サイドからアダイウトンとのワンツーで抜け出すと、左足シュートをニアサイドに流し込んで3-2と逆転に成功。浦和はそれまでに途中出場していたFWラファエル・シルバに加えてFWズラタンを入れて攻撃態勢に出たが、直後の同35分には磐田が左サイドから浦和守備陣を突破。抜け出した松浦がこの日2点目のゴールを決め、4-2とリードを広げた。

 試合はこのままタイムアップとなり、浦和は前節の柏レイソル戦に続く2連敗。清水エスパルス戦の引き分けに続き3戦勝ちなしとなった。この日が31歳の誕生日だったGK西川周作にとっては、痛恨のミスからの2失点を含む大量4失点と悪夢の1日になってしまった。浦和は1試合消化が少ないものの、今節の結果を受けて6位から8位へと転落した。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images