中盤の底から攻撃を司る日本代表MF柏木陽介

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 司令塔が完全復活を誓う。9月のW杯アジア最終予選UAE戦、タイ戦は左股関節に違和感を訴え、ピッチに立つことができなかった日本代表MF柏木陽介(浦和)が、6日に行われるイラク戦に向けてコンディションを上げている。

 試合2日前となった4日、招集メンバー全25選手がそろった。この日の午前中に帰国していたFW本田圭佑とDF長友佑都もランニングなどで汗を流したが、「全員そろって練習できていない状況」(柏木)。しかし、「その中でも勝っていかないといけないのが、日本代表。内容どうこうよりも今は勝利が絶対だと思っている」とホームでの勝ち点3獲得だけを狙う。

 1-2で敗れたUAE戦では負傷のため、ピッチ上で戦うチームメイトを見守ることしかできなかった。しかし、代表から所属クラブの浦和に戻って負傷が癒えると、不動のプレーメーカーとして存在感を示し、J1リーグ年間首位につけるチームを力強くけん引している。

「守備的なチーム」との印象があるイラクを攻略するイメージは描けている。「ブロックをしっかり敷いてくるけど、中、外、裏と3つの使い分けがうまくできれば崩せるチャンスはある」。そして、攻撃をコントロールすることが「自分の役割」だと力強く語る。

「ボランチのところでパスを出せるのは、自分にとって一番のメリットがある。それが点につながるプレーが期待されていると思う」。浦和の司令塔が、日本代表の司令塔として存在感を示し、チームに勝利をもたらすゴールを演出する。

(取材・文 折戸岳彦)


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