真ん中がスリムなサカゼン社長

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男性ポッチャリタレントが集合


太った男性のためのファッションショー「東京ポッチャリコレクション」が、9月22日木曜・祝日、品川インターシティで行われた。

会場の真ん中には、長さ10メートルほどのランウェイが設置されている。総体重15トンが支えられるという、おそらく日本一頑丈なランウェイだ。一般公募からオーディションで選ばれた100キロ以上、BMI25以上というポッチャリモデル11名(総重量約1.5トン)が登場する。

ファッションショーのほかにもダンスあり、アイドルのライブありと、エンタメ要素が盛りだくさんのイベントとなる。

オープニングを飾ったのは『デブザイル』によるダンス。サカゼンのオリジナルブランド、伸縮性のあるハイブリッドビスを着用しているので、動きもキレキレだ。

イベント司会者はホンジャマカの石塚英彦さん、ゲストにTKOの木下隆行さん、X-GUNの西尾季隆さん、芋洗坂係長といったポッチャリ芸人たちが集合し、島田洋七さんの開会宣言でスタートした。






日本初のポッチャリファッションショー


この企画は、ポッチャリ体型の男性のための雑誌『Mr.Babe』の取材中「ポッチャリを集めてファッションショーしたらどうか」という島田洋七の提案がきっかけで実現した。ブラジルではすでに開催しているそうだが、日本では初となる。洋服はすべて、協賛であるビックサイズの紳士服を手がけるサカゼンのもの。



80キロ以上は、チケット代から500円キャッシュバックというポッチャリ贔屓のシステムのたまもの、会場のポッチャリ率は高め。

チケット料金30,000円のVIPルームは、限定10枚がすべて完売。VIPルームでは、炊きたてのお米が2銘柄、ピザや唐揚げなど料理も食べ放題のサービスがあり、ポッチャリに快適な環境が揃う。



まずは、芋洗坂係長によるダンスパフォーマンス。余興とはいえ、キレキレのダンスに目が釘付け。パパイヤ鈴木や渡辺直美といい、ポッチャリダンサーのエネルギーってすごい。



モテモテのポッチャリモデルたち


いよいよ、ファッションショーが開始。最初のステージはスーツから、テーマは「仕事のできるクールな男」。サイズが9Lまであるというサカゼンの洋服は、ゆとりがあるので身体のラインが気にならない。帽子やスカーフ、蝶ネクタイなど小物使いがオシャレだ。ビジネスだけでなく、オフにも着られそうな服も多い。




会場からは女性たちの「キャー」「○○ちゃんかっこいい!」という歓声が。うちわ持参で友人の応援に来たという人も。モデルたちにも余裕がでてきて、にっこり笑ったり、指差したり、サービス精神を発揮。



会場の音楽や雰囲気が変わって、コートを肩に羽織って登場。ゴッドファーザーに出てくるイタリアンマフィアみたいな貫禄すら感じる。紛れもなく、かっこいい!





スーツの着替えは大変だったようで、舞台裏はポッチャリたちの汗で湿気だらけだったという話も。会場温度も少し冷房強めで、ポッチャリ仕様となっていた。

ライブでますます盛り上がる


続いて、ポッチャリ好きという現役女医タレント、木村好珠先生の特別講義。「どのくらいポッチャリだとヤバいか」「ポッチャリで元気でいるには?」など、ポッチャリが気にする質問に答えていく。



ぽっちゃりタレントPottyaをはじめとするアイドルや、「自分らしくありのままで」と熱いパワーで歌う若旦那など、アーティストのライブも会場が盛り上がる。




最高潮の盛り上がりの中、カジュアル服のステージがスタート。ポッチャリモデルたちの表情も和らいで、余裕すら感じられた。また、なぜか半ズボンの人が多い。ぽっちゃりは暑がりだからか……?





マッチョ枠として総合格闘家の高阪剛さんと川尻達也さんも登場。高阪さんは、以前から私服はサカゼンを愛用しているそう。







最後に登場した、サカゼン社長は「いつか太った方を、かっこ良くしたいなとずっと思い続けて、やっと実現できました。来年も続けていきたいと思います」とひとこと。また、来年は、女子も実現したいと希望を語っていた。

「黒や紺色の服はポッチャリの敵」と石ちゃん。細く見せようとするのではなく、むしろ体を大きく見せる方がかっこいい。ポッチャリを魅力として捉えて、オシャレを楽しもうという前向きなパワーが伝わるイベントだった。

(橋村望/イベニア)