本日(9月24日)より、六本木ヒルズ展望台 東京シティビューにて『大都市に迫る 空想脅威展』が開催されています。



まず入口からして、すごいインパクト!




いきなり、東京タワーにギャオスが巣を作るシーンが出現します。ちなみに、この東京タワーは100分の1サイズで再現されているとのこと。映画『ガメラ 大怪獣空中決戦』で実際に撮影に使われた東京タワーです。
この展示会は写真撮影完全OKなので、迫力ある場面を率先して撮っていただきたいですね!

では、順を追って展覧会の詳細をご紹介していきましょう。

怪獣の視点で2027年の渋谷や新国立競技場を見下ろす


いきなり、通常一般非公開の縮尺1/1000の都市模型(森ビル株式会社制作)がドカン! と現れます。



模型と模型の真ん中にある通路を歩くと、怪獣の視点になるのが狙い。塹壕型展示です。



よく見ると、2027年の渋谷の完成形や新国立競技場の建物もできてました。

一方で、特撮のデータ面についても抜かりなし。「空想脅威年表」を読むと、時代ごとの社会情勢と密接に関連しながら私たちの平和を脅かしてきた怪獣たちの背景を知ることができます。


「それまではどこの場所かわからないところで怪獣は暴れていましたが、84年のゴジラからリアルに作る方向性に変わっていきました。もともとデベロッパーに断りなくビルを壊していたんですが、三菱地所ホームがOKを出して“ランドマークタワーを怪獣が壊す”というシーンが出てきます。ここから、怪獣がリアルな建物を壊すという流れが出来上がりました」(森ビル・矢部俊男メディア企画部長)
実は最初のゴジラが和光を壊し、大きなトラブルになったそう。「勝手にウチの建物を壊すな」と、逆鱗に触れてしまっています。そう考えると、隔世の感ですな……!
「今でも特撮関係者が絶対に壊せない場所があり、それは皇居です。唯一、ウルトラQに『マンモスフラワー』という作品でのみ皇居のお堀が作られていますが、それ以降は一切登場していません。怪獣が暴れて銀座から新宿へ行く時も、なぜか皇居だけはよけて行くという不思議な通路を通ります(笑)」(矢部企画部長)


森ビルと角川によるオリジナル作品『ガメラ2 レギオン襲来』も上映されています。同作は『シン・ゴジラ』の樋口真嗣監督が手がけた作品。ガメラが来てくれなくて「自分たちで何とか始末しなければいけない」と、敵の怪獣・レギオンを始末しようというプロジェクトを描いた物語です。

1000倍の大きさになって新宿を襲ってみた


このフォトスポットは、要注目! 「もしあなたが巨大な怪獣になって都市を見下ろしたら、街の人の目にはどのように映るか?」を疑似体験できる、その名も「空想脅威合成カメラ」です。


定位置に立って街へ襲いかかるように見下げると、モニターに「都市を襲撃する自分(怪獣)」が映し出されるのです。


眼下に広がるは、縮尺1/1000の新宿副都心と西新宿の街並み。1000倍の大きさになって、突如都市に現れた怪獣の気分を疑似体験できます。

他にも、写真に収めてもらいたいポイントは数多い。






ガメラでいっぱいです!

怪獣が現れたエリアをGoogle Earthで確認


こちらは、円谷プロの協力を得て作られたコーナー「東京を破壊した怪獣たち」。


昭和の東京のどこに怪獣が現れ、ウルトラマンと対峙したのか? そのエリアをGoogle Earthを用いて紹介し、同時に画面上では怪獣のプロフィールも表示されます。


霞が関にシーボーズが出現したとか、葉山にラドンが現れたとか、そういったことがリアルに体感できるのです。

今までの「空想脅威」で一番怖かったシチュエーションを再現


「巨大都市模型と東京を破壊した怪獣たち」なるコーナーは、個人的に最大の見どころ!


縮尺1/1000のスケールで東京を精巧に再現した巨大な都市のジオラマ模型には、六本木ヒルズのオープニング企画として制作された都市空撮映像『東京スキャナー』(監督・押井守)と、永井豪先生による『デビルマン』の画像が投影されています。
「『空想脅威の中で一番怖かったのはなんだろう?』と思い出すと、デビルマンでデーモンという悪魔が一斉に都市を襲ってくるシーンでした。怪獣とか悪の組織は『もしかしたら田舎に行けば逃げれるんじゃないか?』という気持ちがあったのですが、そのような救いが絶望的にない。“人類vs大きな脅威”として、デビルマンの原作でデーモン一族と人類が決戦するシーンを再現しました」(矢部企画部長)

ジオラマを凝視していくと、今話題の豊洲新市場に上陸したガメラも用意されていました。


「これから展覧会は更新されていき、怪獣が入っていきます。“進化する展覧会”です」(矢部企画部長)

そんな同展覧会の出口は、こんな風景でした。




パネルに悪役がまとめられており、その横にはカラーが表示されていますが、この色分けの詳細については「秘密です(笑)」(矢部企画部長)とのこと。はたして、どんな秘密が隠されているんでしょうか……。

ガメラを食べ、そして飲む


「Book Cafe Lounge」では、ガメラをイメージした同展とのコラボメニューが登場します。
●「ガメラバーガー」(税込1,280円)


シュー生地を使い、立体的にガメラを表現。中には相性の良いローストチキン・トマトサルサをサンドし、“火を噴く”辛さのハラペーニョがアクセントに。下にはトマトをあし らい、火を噴いて飛んでいる様子を表現しています。1日限定20食。
●「ガメラのグリーンスムージー」(税込800円)


小松菜とバナナ、ミルクの他に、スーパーフードのチアシードも入ったヘルシーなドリンク。グラスの縁には、ガメラの甲羅に見立てたパイナップルも。

また「スーベニアショップ」では、同展に関連した特撮グッズも用意。様々なアイテムが勢揃いです。





この『大都市に迫る 空想脅威展』は、11月13日まで開催予定。入場料金は、一般1,800円、学生1,200円、こども600円、シニア1,500円です。
(寺西ジャジューカ)