意外なものが予期せぬ使い道に有効だったりします。例えば、シェービングフォームを鏡に塗ると“くもり止め”になるらしいし、バナナの皮で革靴を擦るとピカピカになるらしいです。

拭き取るとよく落ちる和紙があるらしい


そして、今回は「和紙」の意外な使い道を知りました。エレコムは、その名も『和紙で作ったスマホクリーナー』を開発したそう。


「日本ならではの素材や技術が見直されてきており、当社でもそういったこだわりの製品が何かできないかと探していたところ、クリーニング機能をもった和紙と出会い、 スマホクリーナーにすることを思いつきました。また、昨今増えている訪日外国人に向け、スマートフォンアクセサリーという身近な製品を通して日本素材の良さを伝えるきっかけになれば……という思いもあります」(担当者)

ちなみにこのスマホクリーナーには、“奇跡の清流”と呼ばれる高知県仁淀川の水をふんだんに使って作られた「土佐和紙」を使用。メガネレンズ工場での最終クリーニングでも採用されている、拭き取り性能に優れた素材だそうです。
「カメラレンズの最終磨き工程でも使われているという拭きとり性能の高さがありつつ、拭き心地が良いというのが採用の理由です。また、対象物を傷つけないか? といった試験も繰り返した上で決定いたしました」(担当者)

ということは、スマホやタブレットの画面のみならず、メガネクリーナーとしても使用可能ということ。用途の幅広さは魅力ですが、最も気になるのは性能の高さです。通常のスマホクリーナーと比べ、汚れの落ち具合はどうなのでしょう?
「布製やリキッドタイプのスマホクリーナーとはまた違った拭き取り方なので一概には言えませんが、和紙クリーナーは油脂を吸い込むようにクリーニングしてくれます。メガネにも適しており、皮脂汚れを素早く吸い込みます。この拭き心地がとても気持ち良いので、一度使い出すとクセになります」(担当者)

和紙でスマホとメガネを拭いてみた


大きく出たじゃないですか! では、和紙の持つクリーニング力を体験すべく、実際に『和紙で作ったスマホクリーナー』を取り寄せてみたいと思います。

はい、届きました!


汗っかき体質だったり、まだ残暑だったり、それらのせいでスマホの画面がてかり気味になるのが悩みな最近の記者。



では、『和紙で作ったスマホクリーナー』を用いてスマホ画面を拭いてみたいと思います。


まず、第一印象はタッチが優しい。和紙を画面上に滑らせると、サラーッとモップがけをしているかのような感覚。そこら辺の布やティッシュで拭いてるのとは、ワケが違う。和紙面でこすればこする程に油分がなくなっていくし、和紙と言えどもヤワではないし。



メガネ拭きとしても活用してみましたが、こちらの用途でも優秀。メガネ購入時に付属していた布(メガネ拭き)よりは汚れの落ちっぷりがいい気がする。一擦りで、かなりのほこり&油がごっそり落ちました。



「今までに、『使い出すと意外と良い!』といった声が数多く寄せられています。和紙というとゴワゴワして、クリーニングできるというイメージがあまりありません。けれど使ってみるとやわらかく、意外なほど汚れを吸い取るのでびっくりされる方が多いです。また、メガネ拭きとしても使えるところが特に年配の方から好評らしく、そういった汎用性のあるところも人気の要因だと思います」(担当者)
ちなみにこのクリーナー、1日2回の使用で約1週間ほどの繰り返し使用が可能だそうです。

和紙の表面に「団子」「花火」「富士山」「桜」といったデザインを


和紙の表面には、日本らしさを表現するような5柄10色のデザインが施されています。記者が今回取り寄せたのは、串団子をイメージさせる「DANGO グリーン」でした。その他には、打ち上げ花火のように見える「HANABIグリーン」や、富士山のような「FUJI オレンジ」、桜の花びらのごとき「SAKURA ピンク」などがラインナップされている模様。




「和柄と言うと、最近では海外のお客様がターゲットのように思われるかと思いますが、 それだけでなく日本の方にも使ってほしいと思っています。典型的な和柄ではなく、 どこか懐かしさを感じさせながらも現代的で魅力あるデザインになるよう意識して製作しました」(担当者)

この『和紙で作ったスマホクリーナー』の価格は、5枚入りで850円(税抜)。家電量販店や書店、雑貨店、大手通販サイトで購入できるようです。
雑貨店といえば駅や空港にもありますが、そういうところでも人気らしい。なるほど、やはりインバウンド需要も高いようです。
(寺西ジャジューカ)