永里優季、今だからこそ言える五輪予選敗退の真相
永里:それも私にじゃなくて、協会に言ってください(笑)。
アシシ:たしかに。話を戻すと、初戦に負けてしまったことで、ホーム開催のメリットが逆に過度のプレッシャーに変わってしまったと。
永里:そうですね。
アシシ:バックパスをかっさわれて失点した中国戦は僕、スタジアムで応援してたんだけど、あんなネガティブなイージーミスなんて技術うんぬんの話ではなくて、メンタル面で動揺していた証拠とも言えるのではないかと。
アシシ:でも2011年ドイツワールドカップ優勝、2012年ロンドン五輪準優勝、2015年カナダワールドカップ準優勝と世界大会で3回連続ファイナリストまで登りつめているんだから、否が応でも世間の期待値は上がるよね。
永里:でも私自身、去年までなんであんなに結果が出ていたのか、理由はよくわかってないんです。
アシシ:なるほど。そういう自覚なんだ。実際の実力では大した差がないのに、予選突破はして当たり前、みたいな世間の雰囲気が重圧になってしまった感じ?
永里:敗因は私たちの力不足です。これは言い訳のしようがない事実。そういった重圧がかかる中でも、100%の力が出せるようにならないといけないと感じた予選でした。
(取材日:2016年6月14日)