中国メディアの和訊網は16日、日本が遂げた経済発展の歴史を鏡として活用することで、中国の経済発展に役立てることができると論じる記事を掲載した。日本が遂げた経済発展の歴史がなぜ中国にとっての鏡となるのだろうか。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの和訊網は16日、日本が遂げた経済発展の歴史を鏡として活用することで、中国の経済発展に役立てることができると論じる記事を掲載した。日本が遂げた経済発展の歴史がなぜ中国にとっての鏡となるのだろうか。

 この点について記事は「中国は1970年代末の日本をこれからまさに経験しようとしている」と主張。現在の中国のどういったところが1970年代末以降の日本に似ていると言えるだろうか。この共通点について、「中国にはさらにあと10数年にわたって発展できる潜在力がある」こと、また「経済を最優先する態度が環境問題を生じさせた」という点などを取り上げた。では中国の今後の経済発展に対して、日本という鏡をどのように活用することができるだろうか。

 記事は「ジャパン・アズ・ ナンバーワン」の著者エズラ・ヴォーゲル氏の見解を紹介。エズラ氏は国家の成功は単に経済成長の観点だけで計られるべきではなく、貧富の差が小さく、低汚染、低犯罪率、高い生活水準、長寿命などの面から総合的に評価されるべきであるという見方を示しており、こうした観点から見ても日本は成功した国家であると評価している。

 続けて、中国が日本のような成功を手にするためには、企業の組織形式、国家政策、福祉、教育方法などのすべての点で日本に見倣う必要があるという見方を示した。

 鏡の例えは非常に啓発的だといえる。鏡は確かに人の現実の姿をそのまま映しだすことができる便利な道具だ。しかし鏡に映る自分の姿を見てもそれを活用しないなら意味がない。中国は日本の経済発展の歴史という鏡を積極的に活用すべきだろう。しかし環境汚染の生じる前に活用できたのであれば、これほど素晴らしいことはなかったというのも事実だ。日本の犯した失敗を今後回避するという目的でもこの鏡を活用できるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)