中国メディアの寧夏在線はこのほど、韓国がアジアに韓流ブームを巻き起こしたことを「韓流の奇跡」と称したうえで、高度経済成長を遂げた「漢江の奇跡」と併せて、韓国を高く評価する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの寧夏在線はこのほど、韓国がアジアに韓流ブームを巻き起こしたことを「韓流の奇跡」と称したうえで、高度経済成長を遂げた「漢江の奇跡」と併せて、韓国を高く評価する記事を掲載した。

 「漢江の奇跡」とは朝鮮戦争後の韓国が経済的に飛躍的な成長を遂げたことを形容する言葉だ。朝鮮戦争の休戦後にあたる1953年からアジア通貨危機の発生前にあたる1996年まで、韓国が経済成長を続けたことを「漢江の奇跡」と呼ぶ。

 記事は、97年にアジア通貨危機が勃発すると、多くの人は「韓国経済はもうダメだ」と認識したと指摘。韓国の外貨準備高は激減し、多くの企業が倒産に追い込まれ、失業率は急激に高まったとしながらも、金大中大統領が韓国経済に大鉈を振るい、奇跡的な復活を遂げたと指摘。

 さらに、アジア通貨危機は韓国に危機をもたらしたが、同時に経済を改革するための機会でもあったとし、一部の財閥は大きなダメージを受け、娯楽産業からの撤退を余儀なくされたと指摘。それまで韓国の娯楽産業は一部の財閥が「独占的に牛耳っていた」としながらも、財閥の撤退によって米ハリウッドのように独立系の企業が雨後の竹の子のように設立されたと紹介した。

 また、金大中大統領は文化産業の発展を提唱し、政府の予算も増やしたことで、今日の韓流ブームの基礎ができ、今や韓流ブームはアジアを席巻するほどまでに成長したと論じた。

 記事は、今日の世界において、文化強国に数えられるのは「米国、英国、ドイツ、日本、韓国」の5カ国であると指摘したうえで、中国には文化的な資源は豊富に存在するが、他国に影響をあたえるほど強い力はないと指摘。「漢江の奇跡」から「韓流の奇跡」にいたるまでの韓国の道のりと成功事例は中国にとって学ぶべき対象であると論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)