ヤクルトの乳酸菌飲料「ミルミル」が3月28日から10円値上げとなる。これに関するお知らせが「10円値上げする代わりに、ビフィズス菌の量を20億個増やすから許してね」という内容だったとTwitterで話題になっている。ヤクルト本社の広報に値上げの理由を問い合わせてみた。



Twitterに投稿されたお知らせの貼り紙には「甚だ勝手ではございますが、3月下旬より価格を改定させていただきます。何卒ご理解のほどお願い申し上げます」という文章の後に「なお『ミルミル』につきましては、3月下旬から『ビフィズス菌 BY株』を100億個から120億個へ増量」と続いている。

ヤクルトによると「原材料価格の継続的な上昇」のためミルミルが90円(希望小売価格、税別)から100円に値上げとなる。ミルミルに使用されている原材料はパラチノース、全粉乳、脱脂粉乳、にんじんジュース、香料などだが、特定の原材料が値上がりしたわけではなく全体的に価格が上がっているそう。そのため「企業努力で補える範囲を超えてしまった」(広報担当者)。

価格は10円高くなるが、「ビフィズス菌 BY株」が1本あたり100億個以上から120億個以上に増量。「増量したぶん、大腸に届く菌量も増えるので、機能性食品として効果の向上が期待できます」という。またミルミルは現在の「コクのあるミルク風味」がさらにスッキリとした飲み口に変わり、パッケージもリニューアルされる。


ヤクルトレディにも話を聞くと、「ミルミルは昔ながらの変わらないミルク味に親しみを感じてくれている方が多くいらっしゃいます」。価格改定については「90円台だったヤクルトの他の製品が値上げするなか、唯一値上げせず残っていたのがミルミルだったので……」と感慨深げに語ってくれた。
また、ヤクルトレディからしか購入できない「ミルミルS」も同時にリニューアルされるが、価格は100円で据え置きとなる。
(上原しげお)