プロが集まり、チームを作るということは皆、ライバルであり、競争相手でもありながら、ひとつの組織としてまとまり、そのうえで「勝つこと」と同時に「エンターテイメント」を追求していくことだ。監督は、それを実現できる選手たちをセレクトする。
 
 だから陸連が3人を選ぶのとは、そもそも見るべき基準が違う。11人を選ぶとなると、さらに異なる。しかし、そこに共通点があるとするなら、その瞬間を、「今」を、しっかり闘える選手たちなのか、ということだと思う。
 
 僕は、陸連にすべての責任が委ねられているのなら、選出方法は誰が何と言おうと陸連が自信を持って定めればいいと思っている。そこには絶対的な正解などないのだ。答えは常に結果から逆算することでしか生まれてこない。
 
 過去の結果、経験から定めた方法でオリンピック代表を決めるのであれば、それが筋であり、皆が協力する。それを変えるべき時が来たら変えればいい。
 
 大事なことは「今」をどう自信を持って闘えるかだ。それは、どんな立場の人間も同じだろう。今は未来のための「今」だ。僕自身も「今」の「判断」を大切に、未来のために今を大切にしたい。
 
2016年3月22日
三浦泰年