Pepper World2016

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ソフトバンク株式会社はPepperのビジネス展開や最新の活用事例を紹介する「Pepper World 2016」を、1月27・28日にベルサール汐留で開催。発表会において、人型ロボット「Pepper」を活用した、世界初となるロボットだけで接客する携帯電話ショップ「Pepperだらけの携帯ショップ」(東京都港区)を3月28日〜4月3日の期間限定で表参道にオープンすると発表した。

「Pepperだらけの携帯ショップ」では、複数台のPepperが稼働し、お客の呼び込み、受付、来店目的などのヒアリング、商品紹介などの業務を分担するという。また契約は新規のみに限定しており、契約手続きの一部はソフトバンクショップのクルーがサポートするということだ。

発表会では、ソフトバンク 代表取締役社長 兼 CEOの宮内謙氏が登壇し、労働人口減少による企業の人材不足への危惧、だからこそ人型ロボットPepperが救世主になるのではないかと語った。世界に先駆けて生産ロボット開発などを進めていた日本だが、今後は販売、接客、介護、教育といった人とのコミュニケーションを必要とするシーンでもスマートロボットが活躍していくことで、人材不足の解消や業務効率化を担っていけるという。

また、ビジネス向けに提供されている「Pepper for Biz」を導入した企業は500社を超えたという。宮内氏は、その一部を紹介していった。みずほ銀行では10店舗に導入。Pepperが最適な金融商品を薦めるほか、応対した顧客をカウンターに送客する役目も担う。みずほ銀行が先駆けとなった形で、現在では全国37の銀行、信用金庫へ導入されているとのことだ。

これまでの導入企業の事例も紹介しており、日産自動車では、レディー・ファーストショップ100店舗に導入し、店頭での呼び込みや製品紹介、エントランスでの受付業務を担っている。ネスレ日本では150店舗に導入し、コーヒーマシンの販売スタッフとしてお薦めのマシンを紹介しており、集客だけでなく、売上も15%増するなどの効果が出ているという。またリクルートのSUUMOでは、ファミリー層に向けて待ち時間に子供が遊べるゲームでのコミュニケーションの他、物件の案内までPepperが活躍し、こちらも数倍の集客効果に繋がっているという。

会場のブースでは導入を検討している企業を対象に、「小売り」、「介護・医療」、「トラベル」、「教育」などをテーマにPepperが活躍する未来像を提示。当日の来場者も盛況となったことからPepperならびにロボットを活用した未来型の接客への期待は高まっているのだろう。

はたしてどこまでロボットと共存する未来は実現していくのか、今回のソフトバンクの取り組みの先をみていきたい。

ReadWriteJapan編集部
[原文]