ジャーナリスト・池上彰氏

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ジャーナリスト・池上彰氏は、先般あった「COP21パリ会議」とブラジルの「アマゾン森林地帯」を現地取材。テレビ東京のニュース特番『池上彰の2016年 世界を見に行く(放送:来年1月3日)』において、"地球の温暖化防止"を分かりやすく解説する。

池上氏は10日、同番組の収録を行い、取材結果をレポート。"地球の肺"とも言われる場所…「アマゾンの違法伐採を防止することが大事。その環境問題に取り組む日本の援助、最新技術を持ち込む国際貢献があった」と報告した。

「JAXAの(人工衛星)だいち2号にある特殊なレーダーを用いると、熱帯雨林であるアマゾンでも、雨雲の下が写し出される。そうすると、違法伐採されている箇所がリアルタイムで監視できる。また、森林伐採の取締官がスマホで情報を受け取れるシステムも素晴らしいと思った」

このシステムは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)とJICA(国際協力機構)が協力したもので、来年6月から本格運用されるという。

アマゾンの現地取材に向かった池上氏。「容疑者を取り締まる際、『既に伐採されていた』という言い逃れが出来ないように、犯罪の証拠となる衛星写真を活用している様子があった。実際の摘発現場、不法に伐採している容疑者を捕まえているところも取材してきました」と細かい説明も加えた。

番組を通してのメッセージには「環境の危機を感じてほしい」と口にした。

「温暖化で海面の上昇。島が水没すると、環境難民というものが出てくる。また、地球のあちこちで異常気象が起きやすくなって、食料をめぐって紛争も起きるかもしれない。現在でも国際紛争や難民が多いのに、環境が悪くなると、一段と広がってしまうかもしれない。皆さんに、地球が抱える大問題として知ってほしい」と訴えていた。

ニュース特番『池上彰の2016年 世界を見に行く』の放送は、来年1月3日夜6時から。

池上彰

テレビ東京のニュース特番『池上彰の2016年 世界を見に行く』より