本田圭佑と交流があったチームメイト5選

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ミランでの苦しい状況が続く本田圭佑。出場機会を求めて冬に移籍の噂も絶えないが、日本代表では連続得点記録を作るなど依然存在感がある。

本田が欧州のクラブへ移籍したのは2008年1月のこと、約8年の月日がたったが彼がこれまで退けてきたライバル、仲の良かった選手などチームメイトから5人を選出してみた。

サンドロ・カラブロ

本田が欧州で最初に選んだクラブチームはオランダのVVVであった。前線の選手とは特に仲が良かったが、PVで共演するなどサンドロ・カラブロとの間柄は特別なものになった。

「お前がゴールを決めているのはYoutubeの中だけ」この言葉に本田は発奮し2008-09シーズンにリーグ16ゴールをあげる、カラブロ自身も25得点を決め得点王に輝きVVVは1部へ復帰した。

翌2009-10シーズン、本田はシーズン途中にVVVからCSKAモスクワへ移る。カラブロは1部復帰のシーズンで9得点をあげ、スイスのザンクト・ガレンへステップアップを果たした。

現在は、ベルギー2部でプレーするカラブロだが、未だにの交流は続いているようだ。2014年5月にはミラノへ渡り“アミーゴ”の本田と会うというツイートを残している。

アラン・ザゴエフ

2010年1月、ロシアへ渡った本田を待ち受けていたのは19歳でCSKAモスクワの10番をつけた天才ザゴエフとの競争だった。

ロシアリーグ開幕戦、本田はボランチで起用され、トップ下にはザゴエフが起用された。以降、本田はボランチ、両サイドと本来のトップ下以外のポジションで起用されることが多く、レオニド・スルツキー監督と対立の噂も流された。

それでも、2012年7月のザゴエフの結婚式には本田も出席している

2013年には「本田がマッサージ師に別れを告げたのを聞いた」と本田の移籍を言及、ねぎらうしぐさを見せた。その半年後、本田はミランへ移籍している。

ザゴエフは現在もCSKAの10番として活躍中。2015年8月スルツキー監督がロシア代表の監督も兼任することとなり、ザゴエフもフリーキックを決めるなど代表でも師弟関係を築いている。4連勝でEURO2016の出場権を獲得、順調にいけば来年の本大会で躍動する姿が見られるはずだ。

イニャーツィオ・アバーテ

ミランに移籍した本田は途中加入であったこと、当初はイタリア語を喋れなかったというハンデもある中で、最初に仲が良いと報じられたのは同年代の選手達だった。

CSKAモスクワに続いて本来のトップ下ではなく右サイドで起用されると、一列下の右サイドバックをやっていたアバーテとは良いコンビネーションを見せた。『Gazzetta dello Sport』に対して「圭佑とは最高に息が合っている」と語ると、日本の報道でも「圭佑とは右サイドでとても相性がいいんだ。意識しなくても自然にできている」と伝えられている。

また、本田はカラオケが好きであるといい、プライベートで一緒に行こうと話をしていることも明かしている。

アバーテは元々高い位置のプレイヤーであり後に右サイドバックへコンバートされた。そのために、攻撃力は高く評価されオーバーラップを好む。右サイドの本田は逆に本職でないために中へ入ることが多く、オーバーラップのスペースが空きやすいことが相性の良さを生んだのではないかと呼ばれている。

一時期は移籍も噂されたがアバーテだが、2019年まで契約延長。今季はこれまでセリエA7試合に出場している。上述の動画でもアバーテのクロスに本田が合わせる格好になっているのがおわかりだろうか。

マリオ・バロテッリ

サッカー界屈指の問題児ともミランで同僚になった。バロテッリが「ミランの10番を着けるにふさわしい選手」「すごく良い関係だし、良いやつだ」と高く評価すれば、本田もプライベートや服装、生き方などは違えど「ピッチ上では良い関係」だと語っている。

加入後すぐに本田へ対していたずらをしかけたり、怒ったり感情を露にしていたのはすんなり溶け込めたからなのかもしれない。

ミランでは2シーズン連続二桁ゴールをあげたこともありルイス・スアレスの後釜としてリヴァプールへ移籍、本田との共演は僅か半年で終わりを見せた。

しかし結果を残せず今シーズン(ローンの形で)チームに復帰。「アイムバック」とどこかで聞いたようなセリフを語るとその12日後、すぐにスピード違反で逮捕された。いくつになってもバロテッリ節は健在だ。

プレー面ではこれまでセリエA4試合1ゴールと苦しい立場にあり本田と共に“放出候補”と噂されている。

カカ

2003年にミランへ加入し、セリエA、チャンピオンズリーグ優勝を経験し2007年のバロンドールも獲得したブラジル代表MF。2013-14シーズンにレアル・マドリーからチームへ復帰し半年だけであるが本田と共にプレーをした。

2014年春にクラレンス・セードルフ監督が自身の経営する日本食レストラン「Finger's Garden」で誕生日パーティーが行われた際の一コマ。本田は寿司の食べ方をチームメイトにレクチャー。隣に座っていたカカは「寿司の授業をありがとう」と感謝を述べた。

プレー面では本来ならポジションが重なる二人、フリーキックやプレスのかけ方など試合中に激しく言い合うことも多かった。それでも、本田がセリエA初ゴールをあげると「彼にとって自信になるはずだ。僕たち全員が彼のゴールを喜んでいる」と祝福のメッセージを送っている。2014年10月にシンガポールで日本代表とブラジル代表が試合した際には試合後に2人はユニフォームを交換している。

2014年夏にサンパウロへ移籍、今季はMLSのオーランド・シティで10番&キャプテンを務めている。

以上、本田がプレーした海外のクラブから5人のチームメイトを紹介した。海外のクラブでプレーするということは、世界のスーパースターと寝食を共にし競争、交流、時には対立といった戦いが待ち受けている。そうした選手とのやり取りは、ミラン、CSKAモスクワ、VVVで多くのプレイヤーと接してきた本田が残してきた爪痕の1つとも言えるだろう。