Microsoftが2015年7月21日に第4会計四半期(4月から6月)の決算を発表し、なんと31億9500万ドル(約3960億円)という巨額の赤字を計上したことが明らかになりました。

FY15 Q4 - Press Releases - Investor Relations - Microsoft

http://www.microsoft.com/investor/EarningsAndFinancials/Earnings/PressReleaseAndWebcast/FY15/Q4/default.aspx

Microsoftの発表によると、第4会計四半期の売上高は221億8000万ドル(約2兆7500万円)で前年同期比5%の減少。しかし、GAAPベースの純損失は、なんと31億9500万ドル(約3960億円)で、1株あたりの損失は0.40ドル(約50円)となりました。



「Microsoftの赤字」がどれくらい珍しいかは、以下のグラフを見れば明らか。決算期を問わず安定的に高い利益を上げ続けてきたMicrosoftだけに、今回の赤字計上は、非常にめずらしい事態というわけです。



しかし、Microsoftの業績が急激に悪化したのかと言えばそうではなく、買収したNokiaの携帯端末事業に関する減損費用75億ドル(約9300億円)やリストラに伴う特別費用7億8000万ドル(約970億円)が今期に計上されたことが原因で、見た目上は過去最悪の赤字決算となっています。

ただし、総売上高自体は市場予想を上回っており、特別に計上した費用を除外した場合、1株あたりの損益は0.62ドル(約77円)の黒字と、Microsoftの経営状態自体は非常に良好です。



部門別の売上げについて見ると、WindowsやOfficeなどのソフトウェアライセンスが32億3300万ドル(約4000億円)で前年同期比34%減少する一方で、Surface Pro 3・Surface 3やXbox Oneが好調のハードウェア部門は19億3300万ドル(約2390億円)で前年同期比で44%の大幅増となっています。また、クラウドサービスが含まれる「Commercial Other」は36%増と急激に売上げが増加していることが明らかになっています。



いよいよ2015年7月29日にWindows 10が発売されるので、今後のMicrosoftの収益がどのようになるのか注目が集まりそうです。