16日、行政処分に対して改めて謝罪するアイフルの福田社長(撮影:吉川忠行)

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強引な取り立てなど違法行為が多発したとして、金融庁の業務停止命令を4月14日に受けた消費者金融大手アイフル<8515>の福田吉孝社長は16日、東京都中央区の東証で行った決算会見で、4月の新規顧客獲得件数が前年同期比で6割ダウンしたことを明らかにした。全店舗で業務を停止した5月8日以降も、同程度の低水準が続いているとしている。

 福田社長は、会見冒頭で「みなさまからの信頼回復に努める」と改めて謝罪。同社は全店業務停止中の3日間、全従業員を対象とした社員教育を実施したことを報告し、今後のコンプライアンス体制強化を掲げた。

 同社が発表した07年3月期の連結業績予想によると、営業収益は前期比2.1%減の5379億円と初めての減収を見込んでいる。処分の影響や貸倒引当金の増加などを加味し、純利益は前期比20.2%減の525億円と予想した。福田社長は、6月末までとする広告宣伝の自粛期間の延長を示唆。ローン保証業務で提携する全国82金融機関のうち、約4割がローン販売を中止したことには「コンプライアンスを守れなかったことは事実で、公共的な金融機関として行うのは当然」と理解を示し、業績への影響は少ないとした。【了】

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