駒田徳広氏

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16日放送、テレビ東京「ネオスポ」では、巨人や横浜で活躍した駒田徳広氏、大阪近鉄時代に中継ぎでチームを支えた佐野慈紀氏が出演。「駒田、佐野の危険なFAトークバトル」と題し、昨今のFA事情について語り合った。

1993年オフ、中日に在籍した落合博満氏の巨人入りが現実味を帯びてくると、1塁レギュラーの座に危機感を感じた駒田氏は横浜への移籍を希望する。

当日を振り返った駒田氏は「落合さんが巨人にいらっしゃる。どういう手順でいらっしゃるんだろう。このまま自分はじっとしてていいのか。僕自身はあんまりマスコミの人に話かけて聞かないけど、あの頃は聞きましたね。どうなってんだろうねって」と明かす。

また、お金より試合出場を重視したという駒田氏は「お金よりもベンチに座ってる自分が嫌だった。お金の交渉なんて一回もしてませんから。あのFAに関しては。入団発表の一日前に当時、近藤昭仁監督から“駒、ごめんね。お金の話一回もしてなかったね。現状維持でいいね?”って電話がプッと切れました」といったエピソードも披露した。

すると佐野氏はお金にまつわるFAの裏側を暴露。「これは日本ではなくアメリカで。例えばその選手が高級車を欲しがっていたら、ある日突然高級車が届いたりとか。今はほとんどないと思うんですけど、昔は日本の球界でもFA史上はとんでもないことが起きていたという噂を聞きました」と切り出した。

「(日本でも)道ができた。地元の政治家が大臣になったら道路ができるのと同じような状況です。住宅ローンがなくなってたとか。新しい家が建ったとか。いきなり親から電話がかかってきて、うちの玄関に門ができたとか」。具体的にこう語った佐野氏は、お金にモノを言わせて大物選手を補強した交渉の裏側を明かす。

その他にもトライアウトについて苦言を呈した両者。「あのトライアウト見てても何か違うんだよな」と駒田氏が首をかしげると、佐野氏も「あの選手達をフリーエージェントって言わなきゃダメですよ」と同調した。

その理由について、「戦力外になって野球続けたい思いでトライアウトを受けるわけじゃないですか。ところが来なかった選手もいるわけですよ。来なかった選手をどこどこが指名するとか、他の球団が勝手に獲るわけです。フリーエージェントじゃないですか。自由に交渉しなさいっていうのが普通だと思うんですよ。一年間ずっとファームの試合も見てるわけです。たった一日で判断なんかしないですって。それをあたかも、ここで活躍したらどっか球団が獲ってくれるんじゃないかって興行になってしまっているのが残念」とまくし立てた。