「アイスバケットチャレンジ」の目的は、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の対策を目指すチャリティーを助けることだが、予想外にポジティブな連鎖反応を生み出している。連帯を示すことで、かつてのさびを落とすことにもつながるかもしれないのだ。ブラジル代表FWネイマールは、ワールドカップ(W杯)で自身にひどいファウルを見舞ったコロンビア代表MFフアン・スニガを指名した。

そしてさらに信じられないのが、元イタリア代表のマルコ・マテラッツィ氏だ。彼は最初にユヴェントスの背番号21のユニフォームを纏ってから、氷水をかぶったのである。そう、元フランス代表のジネディーヌ・ジダン氏のユニフォームだ。マテラッツィ氏は、ドイツW杯で自身に頭突きを見舞ったジダン氏を指名したのである。

マテラッツィ氏は自身のフェイスブックに投稿された動画の中で、「このユニフォームを着ることになるとは思ってもいなかった。でも、これは良いことをするためだ」とコメント。チャンピオンズリーグ優勝トロフィーの中に入れた氷水をかぶって、「君を指名するよ、ジズー」と語った。

ジダン氏はどうするのだろうか? この指名を受け入れるのだろうか? 2006年のベルリンでのドイツW杯決勝で、ジダン氏が退場することになった頭突きによる亀裂を乗り越えるチャンスとなり得るが…?