日本イレブンに指示をおくる、ザッケローニ監督 (撮影/岸本勉・PICSPORT)

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コートジボワール戦は1−2で逆転負けを喫した。この敗戦は、ただの敗戦ではないダメージがある。

日本代表はこの4年間、守備よりも攻撃を重視し、自分たちがボールを回して攻めこむ攻撃的なサッカーを積み上げようとしてきた。時に批判にさらされながらも、最後の23名の選考でもそれを貫いた。

本田圭佑の先制ゴールが素晴らしいものだったのは間違いない。しかし日本がいいリズムで試合を進められていたのも20分程度だ。長い時間もたすことができない。これは1年前のコンフェデ杯と一緒だね。3人交代で90分戦えないのは、興行的な6人交代の試合ばかりやってきたからじゃないか。そんな皮肉も言いたくなる。
 
結局、相手にボールポゼッションで上回られる中で、早々に足が止まり、時間が経つにつれてやろうとしていたサッカーがボロボロになってしまった。相手のほうが総合的に上だったのは間違いない。気持ちだけで世界一になれないことがよくわかったのではないかな。終盤には、吉田を上げるパワープレーまで飛び出した。そんなことをするなら、なぜ闘莉王や他の高さのある誰かをメンバーに入れなかったのだろうか。理想からブレてしまったことのダメージは大きい。何のための4年間だったんだろうね。

しかし、ここへきて四の五の言ってもしょうがない。次の試合は、勝ち点3以外ありえない試合となった。リスクを冒して、やってきたことをぶつける姿勢を見せてもらいたいね。