By Jason Major

2013年は砂漠気候帯に属するエジプトで1979年以来となる雪が降ったり、日本でも(PDFファイル)西日本の夏平均気温が1946年以降で第1位の高温を記録の高温を記録するなど、極端な気候変動が確認されています。過去にもたびたび発生している気候変動の原因は諸説あるものの、今まで太陽活動によって発せられる熱が主な原因と考えられていましたが、エディンバラ大学が過去1000年分のデータを調査をしたところ、原因は他にあることが判明しました。

Sun not a key driver of climate change | News |
http://www.ed.ac.uk/news/2013/sun-221213

Small influence of solar variability on climate over the past millennium : Nature Geoscience : Nature Publishing Group
http://www.nature.com/ngeo/journal/vaop/ncurrent/full/ngeo2040.html

エディンバラ大学の地球科学科の研究チームは、樹木の年輪やサンゴ礁などあらゆる記録から集めた過去1000年間の気候の変化を可視化し、太陽の活動変化や火山活動、温室効果ガスとの関連性を調査。調査の結果、地表面の温度変化は太陽の活動による影響をほとんど受けていない、ということが判明し、今までの説を覆すことになりそうです。

By Fran Simó

14世紀半ばから19世紀半ばにかけて続いた、過去1000年の間でも最も長い気候変動の1つである小氷期は、主に火山の噴火によって大気中に噴出されたエアロゾルにより、地球に届く太陽光が遮断されていたことが主たる原因であることがわかり、1900年以降続いている気候変化についても、太陽ではなく人間が排出している温室効果ガスが大きく影響していることも同時に判明しました。

1900年以降の気候変動の原因とされている温室効果ガスは、地表から放射された赤外線の一部を吸収して温室効果をもたらす気体。世界気象機関(通称:WMO)が公表しているグラフを見ると、1900年頃から二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出量が急激に増加しており、また、2013年には温室効果ガスの平均濃度が過去最高の値を記録したこともわかっています。


エディンバラ大学の研究チームを率いたAndrew Schurer博士は「太陽活動の気候変動に対する影響について、我々科学者は大きな間違いを犯してきたようです。今回の発見が、過去や今後の地表面の温度変化の研究について大きな手助けになると期待しています」と語っています。