男性ファッション誌「メンズエッグ」が、11月号を最後に14年の歴史に幕をおろしました。同誌に登場していた「ギャル男」たちが牽引した「ギャル男ブーム」が今、終焉を迎えつつあるのです。ギャル男ブームに最初に火がついたのは、1990年代後半。最盛期は、2005〜2006年頃と言われています。当時の渋谷には、こんなスタイルのギャル男が数多くたむろしていました。・肌=焼く・服装=ラルフのベストにグッチのベルト。制服は腰履き・靴=ローファー・髪型=黒髪か黒髪ベースにガンメッシュで、ロン毛もしくはダックテール・小物=カチューシャこういったギャル男スタイルの終焉について、同誌のカリスマモデルで『渋谷(ヒロム)と呼ばれた男〜ギャル男の終焉〜』の著者・植竹拓ことヒロム氏は、こう語ります。「今の若者は『ギャル男』という言葉自体、ほとんど使いません。とはいえ、ギャル男にあたる若者が消えた訳ではない。男性のファッションが多様化、細分化したことで、『ギャル男』という言葉ではひとくくりにできなくなったのが現実だと思います」ヒロム氏の分析によれば、ギャル男ブームが広がった理由は、わかりやすい"見た目"と"真似のしやすさ"。だからこそ、爆発的な浸透力があったと分析しています。また、当時のギャル男雑誌には、「スーパー高校生」と呼ばれる読者モデルたちが存在しました。そんな彼ら、彼女らは現在どうなっているのでしょうか。ヒロムは、彼らの近況を伝えています。・中村陽平「茅ヶ崎育ちでサーフィンを愛する男。当時のイケイケ渋谷センター街にもたむろしていたヤンチャボーイ。爽やかな顔とは裏腹にイカツイ人とばかりつるんでいた。雑誌上の口癖は『イカチーっす』。現在は会社勤務」・渡辺譲「中村洋平と同じくサーフィンを愛した男。おとなしいが当時イカツイ仲間が多数いた。現在はサーフボード職人とピロムは聞いたが詳細不明」・中村亜紀「当時の『渋谷代表女子高生』的な存在。当時の『SMAP×SMAP』もて名指しで可愛いと言われていた女の子。センター街で何時もたむろっていて、大分気合が入っていた。現在は主婦」・押切もえ「今も時めく彼女もスーパー高校生と言われていた。当時からスタイル抜群。現在は存知のとおり様々なメディアで大活躍中」誌面を彩った上記以外の「スーパー高校生」たちも、会社勤務やフリーター、主婦、もしくは詳細不明と、それぞれ別の道を歩んでいるようです。
『渋谷と呼ばれた男』 著者:植竹 拓(ピロム) 出版社:鉄人社 >>元の記事を見る

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