韓国人歌手PSY(サイ・35)の「江南スタイル」が世界的にヒットしているが、日本では盛り上がりをみせていない。その理由について、日本メディアがさまざまな分析をしていると、複数の韓国メディアが25日、相次いで報じた。

 韓国メディアは、「日本のマスコミ、PSY“江南スタイル” 日本だけが静かなことに首をひねる」「日本メディア、PSY無風地帯の日本について分析中」などと題し、PSYの「江南スタイル」が世界で唯一、日本でのみ人気が出ない理由について、日本のメディアが分析し始めたと伝えた。

 米国の週刊誌タイムが先日、「江南スタイル」が、日本ではなぜ話題にならないかという分析記事を掲載し、その理由について、竹島問題による反韓感情ではないかと指摘した。その後、日本のマスコミも「江南スタイル」に注目するようになったと紹介。

 毎日新聞は、24日付の夕刊で「PSYの不思議」という見出しの記事を掲載した。同紙は、日本で人気が出ない理由の一つに、竹島問題を挙げながらも、一方で曲自体は新鮮味がないディスコ風であり、話題のダンスも乗馬スタイルを戯画化しただけだという冷ややかな評価が見られると紹介。また、K−POPは、歌手の容姿が重要な魅力だったが、PSYはそうではない。さらに、YouTubeの動画再生回数が、あまりにも多いことにも疑問を呈した。

 しかし、同紙は全英チャート1位、全米2位の曲を日本の音楽業界が無視し続けることはできず、今年の秋は、日本でも注目されるだろうと強調したと伝えた。

 また、日本の週刊誌・SPA!も23日発売された最新号に「“PSY現象”の温度差にみるガラパゴス日本」と題した特集記事で、歌謡評論家の根本敬氏による分析を掲載した。韓国の政治・経済の専門家である浅羽祐樹山口県立大准教授は同特集で、日本の音楽業界の流通構造が、世界的な潮流と合わないと指摘。浅場教授は、日本の孤立を心配していると伝えた。(編集担当:李信恵・山口幸治)