今日(10月13日)、東京六大学リーグ・早稲田大対法政大1回戦が行われた。




(写真)スタメン


早稲田  010 00 000 =2
法政大  000 000 100 =1
(早)○有原、(法)●船本ー宮崎ー梅田ー本多


■早稲田が1点リードで迎えた6回表のこと。
この回先頭の1番・中村奨吾(2年)が二塁打を放って出塁する。そして2番・大野大樹(3年・早稲田実)の2球目、中村のリードが大きいと見るや、法政の木下拓哉捕手(3年、高知高)はすかさず牽制球を二塁へ。

ところが送球は慌てて帰塁した中村の背中に当たって外野へ転がり、中村は三塁へ駆け込む。早稲田は無死三塁とチャンスを広げ、その後、4番・杉山翔大(4年、東総工高)の適時打が飛び出し決勝点を奪った。

牽制球が中村に当たり、二塁にカバーに入った法政・西浦直亨遊撃手(3年)が後逸したことが勝敗を分けたが、交錯した早稲田・中村と法政・西浦は天理高時代のチームメイト。2009年夏は2人一緒に甲子園出場したことがあった。

≪アーカイブ≫2009年夏の甲子園
エース・菊池雄星(現・西武)を擁する花巻東高の活躍が話題になった。この時、天理高は初戦で富山・南砺福野高に大勝したものの、2回戦で長野日大高に惜敗した。ちなみに優勝したのは中京大中京高。堂林翔太(現・広島)や河合完治(現・法政大3年)らがいた。


■さて、現在の中村と西浦のこと。
まず中村は走攻守の三拍子に優れた選手。2年生ながらチームの好調を支える核弾頭に成長している。早稲田の試合を見るたび、中村のプレーには目を見張るものがある。今季これまでの打率は.297。安打数11は3位タイ、塁打数(20)と二塁打数(4)はリーグ首位である。

一方の西浦は今季法政の4番に定着したものの、打率.207、三振数は10でワースト3に入るほどの体たらく。今日は1安打を放ったが、2打席目は高めのボール球に手を出して空振りの三振を喫した。そのシーンを見ていたボクは呆然としたが、本人もシマッタ!と表情をしかめ、俯いてベンチに戻る姿は、自分自身でもよほど情けなく思ったに違いない。

しかし法政が優勝するためには4番・西浦の復調が不可欠である。明日の2回戦は法政にとって絶対に負けられない試合。勝敗のポイントは西浦の打撃にかかっていると言っていい。

■尚、史上29人目の通算100安打を目指す法政・多木裕史(4年、坂出高)の今日の成績は4タコ。安打数は99本のまま、大記録達成は明日以降に持ち越された。