中国河北省の村で1日、北京市からやってきた男女が数千匹のヘビを野外に放った。村はパニックに陥り、ヘビと格闘する日々が続いているという。中国新聞社が伝えた。

 現地時間1日正午ごろ、大量のヘビが地面を這(は)っているのを道路工事の労働者が発見。村人が駆けつけると、村内の川辺で男女十数名が発布スチロールやポリ袋を片付けていたため、問いただすと「ヘビ500キログラム、数千匹を放した」と語った。

 晴れて「自由の身」となったヘビは続々と山へ登っていったが、ヘビを放した場所が住宅地域に近かったために一部が民家に侵入し、村内はパニックに。村民は警察に通報するとともに、農作業を放り出してヘビ退治を始めた。

 男女らによると、北京市内の市場で売られていたヘビを買い取って野生に放したが、何のヘビか、毒があるかは分からないという。現地の公安当局は、無許可で大量のヘビを野生に返す行為が「陸生野生動物保護実施条例」に反するとして説教をし、男女らは当局の調停によって村民に50万円を支払った。

 村では3日午前までにヘビ数百匹を退治したという。(編集担当:柳川俊之)