ロサンゼルス・ギャラクシーMFデイヴィッド・ベッカムには、現役を引退しても監督をするプランはないようだ。彼は監督業がまったく好きではないという。オーストラリアや東アジアツアーの間に、『ヘラルド・サン』から尋ねられると、ベッカムは「どうやってマネジャーや監督をやるのか分からない。まったく好きじゃなかったからね」と話している。

つまり、本当に彼とラファエル・ベニテス元インテル監督がパリ・サンジェルマン(PSG)で出会うことになっても、ベニテス氏は安心して構わないということだ。ベッカムがベニテス氏のポストを奪うことはない。ベッカムの今後の目標は唯一、イギリス代表としてロンドンオリンピックを戦うために、コンスタントな出場機会を手にすることだけなのだ。

それはPSGのユニフォームで実現するかもしれないし、別のクラブになるかもしれない。PSGのレオナルドSD(スポーツディレクター)によると、交渉はすでに始まっているとのことで、18カ月で約1200万ポンド(約14億6000万円)という契約が提示されているそうだ。一方でトッテナムも同選手に関心を寄せている。ただ、ベッカムは「マンチェスター・ユナイテッド以外のイングランドのチームのユニフォーム」を着ている自分は想像で着ないとも話している。

ベッカムはさらに、「オファーはたくさんある。うれしいよ。僕は36歳だし、キャリアの終わりにあると思う人もいるだろうからね。でも、今の僕はまだギャラクシーの選手であり、残留することもあり得る。今後3週間で決めるよ。きっとクリスマスの前か、その直後くらいにはね。とにかく、時間をかける。大きな決断だからだ」とも語った。

夫の仕事場を決める上で、ビクトリア夫人は重要な役割を演じるはずだ。英紙『デイリー・スター』は、ビクトリア夫人が残留を後押ししていると報じた。すっかりアメリカに慣れた3人の子供たちもそれを“サポート”しているかもしれない。夫人はベッカムに、また家族で移動することのないよう、欧州移籍は考えないようにと伝えているそうだ。

家族からのプレッシャーが勝った場合、ベッカムにはすでに世界で最も重要なスポーツとエンタータイメントの会社「AEG」の副会長としての契約が準備されているという。国際親善大使になるということだ。いずれにしても、監督をやるよりは良いのかもしれない。