氷室京介が6月11日・12日に東京ドームで行った東日本大震災の復興支援チャリティライブをDVDとして12月14日に発売する。このDVDの販売で発生する氷室への著作権料は全額、著作権管理団体JASRACが行っている「東日本大震災復興支援基金『こころ音』基金」に拠出することが決っている。また、これに合わせて、ワーナーミュージック・ジャパンに移籍することが決定した。

 「少しでも賛同してくれる人が増えれば…」という想いから全曲BOOWYの楽曲で行われた本公演。東京ドーム収容人数の5万5000人に対し、公演決定の発表後には40万件以上のチケット予約申し込みが殺到。急遽翌12日の追加公演が発表された。それでもチケットが入手困難であったため、公演前から映像作品を切望する声があがるほど、リリースが強く求められていた。  2日間同じ楽曲構成で行われた本公演のDVD収録楽曲は「Dreamin’」「B.BLUE」「NO.NEW YORK」などBOOWYを代表する楽曲から「LONGER THAN FOREVER」「MEMORY」「B・E・L・I・E・V・E」などのバラード楽曲、そして「PLASTIC BOMB」や「“16”」など、ファンにはたまらない内容になっている。

 また本DVD作品は、ワーナーミュージック・ジャパン移籍第1弾アイテムとして、同社からディストリビューション・リリースされる。氷室のワーナーミュージック・ジャパンへの移籍は、アメリカ屈指の音楽プロデューサー、ロブ・カヴァロ氏との邂逅に端を発している。

 日本でも絶大な人気を誇るアメリカのロックバンド、グリーン・ディやマイ・ケミカル・ロマンスの音楽プロデューサーとしてその名が知られるロブ・カヴァロ氏。もともと彼の手掛ける作品の多くを好んで聴いていた氷室だったが、2009年にマイ・ケミカル・ロマンスのヴォーカル、ジェラルド・ウェイとのコラボレーションで実現したシングル「Safe And Sound」をカヴァロ氏が聴いた事で興味を抱き、09年12月に氏のスタジオ兼邸宅に招かれ対面を果たした事が、ファンクラブ会報誌で紹介されている。対面当時、アルバム(「”B”ORDERLESS」2010年9月リリース)の制作中だったため、「次回作以降一緒に出来ればいいね」という会話を交わした。

 実はカヴァロ氏は、音楽プロデューサーに留まらず、ワーナー・ブラザーズ・レコードの会長としても知られている。氷室の作品に彼をプロデューサーとして迎える事は、同時にその作品をワーナー・ミュージック・グループからリリースする事も意味する。昨年50歳を迎え、今年2月に50本の大規模な全国ツアーを終えただが、その偉業の達成に安住せず、新たなる挑戦を胸に秘めての移籍となった。2012年に予定されているニュー・アルバムには、カヴァロ氏をプロデューサーに迎える予定でいる。(編集担当:武田雄樹)