【全文掲載】町田ゼルビア『サポーター決起集会』
■昨年、Jリーグへの入会審査に落ちた町田
10月10日、東京・町田でFC町田ゼルビアの「サポーター決起集会」がおこなわれた。決起集会というとハードコアパンクの暴力的GIG、政治的主張をするシュプレヒコール、ゴール裏のウルトラによるコールを想像しがちだが(結局、最後のひとつはやったのだが……)、この日はホームゲーム動員に関する施策についての話し合いが主だった。11月23日に相模原市麻溝公園競技場で開催するJFL前期第6節未消化分対、ホンダロックSC戦)の動員に寄与しようというものである。
昨年の9月5日。Jリーグへの入会審査をはね除けられ、町田サポーターは天皇杯で東京ヴェルディに勝利したにもかかわらず哀しい想いで西が丘を後にした。町田ゼルビアを支える会事務局長の石黒修一さんが同会を結成し、署名活動を始めたのはこののちのことだ。
「年配だということで、人望もカネも、女房の信頼も何もないんですけど(笑)」担ぎ上げられた恰好だった。
この署名は、町田市議会にクラブへの継続的な支援を求めるもの。その甲斐あって行政が動き、スタジアム改修計画が策定され、これがJ2基準にかなうものとしてJリーグに認められた。来季に改修後の野津田で2試合以上を開催するよう求められていることからも、スタジアム問題についてはいちおうの区切りがついたと言っていい。
9月30日にはクラブからJリーグ入会本審査の申請書を提出した旨の発表があった。ホームゲーム平均観客動員はJ2加盟のノルマの3000人を越えている。チームの順位は暫定5位。Jリーグ加盟に向けてあと一歩のところまで来ている。
■麻溝に3000人を集める
このような状況下、10月2日におこなわれた西が丘でのホームゲームでの動員は2011人だった。平均観客動員3000人の堅持もさることながら、町田・相模原地域への永続的な浸透を考えるといささか心許ない数字である。加えて来季は改修工事期間中、野津田が使用できず、町田市外のスタジアムをさすらう「ジプシー状態」となる。
そこで来季へのシミュレーションも兼ね、麻溝に3000人を集めることを目標としてサポーターが集ったのだ。
もっとも、その具体的な話し合いだけが目的というわけではない。サポーターが自発的、主体的にクラブ運営に関わろうとする意識を覚醒させるべく触媒として議題が用意されたということでもある。
一度具体的なテーマについて議論し、行動すれば、サポーターが自ら意見を発して動いていくことがごく自然なものになっていくはずだ。決起集会はそうした地ならしの一環でもあった。
この日、会場の様子を撮影していたのは、クラブのオフィシャルカメラマンをご主人に持ち、自らもフリーカメラマンとして日々サッカーの写真を撮っている藤井栄美さん。「お金がほしいということではなく、記録をさせていただきたいと思って来ました」と言う。駒沢で仕事の撮影をしたあとに急いで駆けつけたのだ。
個人的には、日本人はおしなべて身銭を切っての参政意識がやや低いように思っている。ついつい、お上に頼るマインドになりがちなのではないだろうか。藤井さんのようにちょっとの無理をすれば可能な範囲でホームタウンのクラブに貢献しようという意識が高まれば、日本のクラブも欧州のクラブのように、地域に根ざした存在になっていけるはずだ。
■支援者をあげての基盤づくり
会場の町田市民文学館にはキャパシティ100人のところ延べ九割方が埋まる人数の熱心なサポーターが駆けつけた。大半は応援を主とするウルトラではない人々である。
町田ゼルビアを支える会からは、
・ポスター、チラシの頒布、配布
・行けない試合の年間チケットなど未使用チケットの収集と贈呈
10月10日、東京・町田でFC町田ゼルビアの「サポーター決起集会」がおこなわれた。決起集会というとハードコアパンクの暴力的GIG、政治的主張をするシュプレヒコール、ゴール裏のウルトラによるコールを想像しがちだが(結局、最後のひとつはやったのだが……)、この日はホームゲーム動員に関する施策についての話し合いが主だった。11月23日に相模原市麻溝公園競技場で開催するJFL前期第6節未消化分対、ホンダロックSC戦)の動員に寄与しようというものである。
「年配だということで、人望もカネも、女房の信頼も何もないんですけど(笑)」担ぎ上げられた恰好だった。
この署名は、町田市議会にクラブへの継続的な支援を求めるもの。その甲斐あって行政が動き、スタジアム改修計画が策定され、これがJ2基準にかなうものとしてJリーグに認められた。来季に改修後の野津田で2試合以上を開催するよう求められていることからも、スタジアム問題についてはいちおうの区切りがついたと言っていい。
9月30日にはクラブからJリーグ入会本審査の申請書を提出した旨の発表があった。ホームゲーム平均観客動員はJ2加盟のノルマの3000人を越えている。チームの順位は暫定5位。Jリーグ加盟に向けてあと一歩のところまで来ている。
■麻溝に3000人を集める
このような状況下、10月2日におこなわれた西が丘でのホームゲームでの動員は2011人だった。平均観客動員3000人の堅持もさることながら、町田・相模原地域への永続的な浸透を考えるといささか心許ない数字である。加えて来季は改修工事期間中、野津田が使用できず、町田市外のスタジアムをさすらう「ジプシー状態」となる。
そこで来季へのシミュレーションも兼ね、麻溝に3000人を集めることを目標としてサポーターが集ったのだ。
もっとも、その具体的な話し合いだけが目的というわけではない。サポーターが自発的、主体的にクラブ運営に関わろうとする意識を覚醒させるべく触媒として議題が用意されたということでもある。
一度具体的なテーマについて議論し、行動すれば、サポーターが自ら意見を発して動いていくことがごく自然なものになっていくはずだ。決起集会はそうした地ならしの一環でもあった。
この日、会場の様子を撮影していたのは、クラブのオフィシャルカメラマンをご主人に持ち、自らもフリーカメラマンとして日々サッカーの写真を撮っている藤井栄美さん。「お金がほしいということではなく、記録をさせていただきたいと思って来ました」と言う。駒沢で仕事の撮影をしたあとに急いで駆けつけたのだ。
個人的には、日本人はおしなべて身銭を切っての参政意識がやや低いように思っている。ついつい、お上に頼るマインドになりがちなのではないだろうか。藤井さんのようにちょっとの無理をすれば可能な範囲でホームタウンのクラブに貢献しようという意識が高まれば、日本のクラブも欧州のクラブのように、地域に根ざした存在になっていけるはずだ。
■支援者をあげての基盤づくり
会場の町田市民文学館にはキャパシティ100人のところ延べ九割方が埋まる人数の熱心なサポーターが駆けつけた。大半は応援を主とするウルトラではない人々である。
町田ゼルビアを支える会からは、
・ポスター、チラシの頒布、配布
・行けない試合の年間チケットなど未使用チケットの収集と贈呈