新華社通信はこのほど、海外メディアの報道を引用し、「ビンラディン容疑者の殺害に使われた米国のヘリコプターは未公開のステルスヘリのようだ」と報じた。

 米軍側はビンラディン容疑者を殺害する際に墜落したヘリを爆破したが、ヘリ後部は残骸(ざんがい)のまま建物の外に残っていたという。残骸の写真を分析した軍事専門家は、「多用途ヘリ『ブラックホーク』に似ているが、ステルス機の特徴も持ち合わせている」と指摘した。別の操縦士も「F117ステルス機に特有の形状が当ヘリにも見られる」とコメントした。

 パキスタン側が2日、ヘリの残骸を回収したとの報道について、元ホワイトハウスの対テロ顧問リチャード・クラーク氏は、「パキスタンは中国と親密な軍事関係にあるため、ヘリ残骸が中国へ渡ったのではないかと米側は懸念している」と語った。

 中国は現在、ステルス戦闘機の研究開発を進めており、イギリス軍事誌の編集者ピーター・フェルステッド氏は、「米国は中国への技術情報漏えいを懸念し、ヘリ残骸の返還を要求している。今の中国にとってステルス技術はとても有用なものだ」とコメントした。

 英紙タイムズは、「中国人民解放軍は武装ヘリ研究開発の初期段階にある。ステルス技術は中国に大きな利益をもたらすだろう」と報じた。(編集担当:及川源十郎)



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