東日本大震災は、生産拠点やライフラインに大きな打撃を与えた。すでにアップルがiPad2の発売延期を発表しているが、震災の影響はさらに広がってきている。

■発売延期が相次ぐ出版社
集英社は、電力・輸送・資材などの確保が困難で、全国的に発売日が不確定となっている地区が多くなっているとし、雑誌の発売を変更することを明らかにしている。

たとえば、「週刊少年ジャンプ17号」（3月28日発売）は4月4日（月）に発売を延期し、以降は毎週月曜日の発売予定となった。「週刊ヤングジャンプ18号」（3月31日発売）を、19号(4月7日発売)との合併号に変更し、「週刊ヤングジャンプ18・19合併号」として3月31日（木）発売し、4月7日は発売しない。その後は毎週木曜日に発売する。「ジャンプスクエア5月号」（4月4日発売）は、6月号（5月2日発売）との合併号に変更し「ジャンプスクエア5・6月合併号」として4月21日（木）発売予定となっている。

講談社は、震災の影響で輸送に制限が生じているため、地域によって出版物の発売日が不確定となっているとのこと。あわせて高田崇史さん原作の映画「鬼神伝」プレミア試写会の開催を中止するといったイベントへの影響も出ている。
小学館では、地震と輸送燃料不足の影響で、刊行物の配送に一部遅れが生じる場合があるとしている。

角川書店では、地震の影響で配送遅延が発生する場合があること、納品状態が不安定のため「webKADOKAWA」での受注を当面中止すること、読者係でも地震と停電によるシステム障害のため受注を当面中止することを案内している。

■音楽業界では新譜が発売延期に
エイベックスは、浜崎あゆみさんや倖田來未さん、安室奈美恵さんなど3月中に発売される予定だったアルバム、AAAやmoumoonなどが行う予定だったライブを延期した。

ソニーミュージックは、3月23日、30日に予定していた新譜（CD、DVD、BDのパッケージ）を当面延期することを明らかにした。関連の新譜の配信に関しても発売を延期している。

ユニバーサル ミュージックも3月23日、3月25日、3月30日発売のパッケージ新譜全てを発売延期にしたほか、既存のものも配送が遅延しているとのことだ。
ワーナーミュージックでは、3月23日発売の新譜を4月6日もしくは4月13日に発売延期するなどの影響が出ている。

■自動車業界やゲーム業界にも影響
自動車業界では、ホンダが発表予定だった「フィットシャトル」の発表を延期するだけでなく、発売も延期することとなった。

ゲーム関連では、セガのPS3ゲーム「龍が如く OF THE END」、任天堂の3DSゲーム「スティールダイバー」、をはじめ、震災後に発売予定だったタイトルが発売延期となった。
ソニー・コンピュータエンタテインメントは、インフォメーションセンターとプレイステーションの修理業務の一部機能が宮城県仙台市、岩手県一関市にあるため、業務を停止している。


4月以降の動向については未定の部分も多いが、経済活動が止まっていることは、よいことではない。早く復帰することを願うばかりだ。

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