韓国が10日、初の人工衛星の打ち上げに、2009年に続き失敗したことで、責任の所在を巡り韓国側とロシア側に対立が生じた。チャイナネットが伝えた。

 打ち上げに使ったのは「羅老(ナロ、KSLV―1)」。1段目はロシア製、2段目は韓国製で、打ち上げ後2分17秒、高度7万メートルで通信が途絶した。同時刻に爆発したとみられている。

 韓国側技術者は、爆発は1段目のロケットエンジンが作動中に爆発したと主張。ロシア側専門家は韓国製の2段目が、予定時間前に点火したことが爆発の原因として、「責任は韓国側」と反論した。

 1段目のロケットエンジンは232秒間、燃焼する予定だった。韓国のテレビ局が撮影した画像によると、通信が途絶えた打ち上げ後137秒に、「ナロ」が異常な炎を噴出する様子が見える。ロシア側による、「(火薬を使う)分離装置が事前に作動した可能性」の指摘もある。

 ロシアの専門家は2009年には、韓国の分離装置が正常に働かず、ロケットの軌道がそれて失敗したと指摘。韓国側は当初、同失敗原因に同意せず、時間が経過してから「ロシアの第1段ロケットは正常に作動した」と認めた。

 ロシア側は、「データを詳細に検討する必要があり、現時点で事故原因に結論を出すのは時期尚早」との考えを示した。韓国当局は、ロシア側と失敗の原因を探るため、議論を重ねると表明した。(編集担当:如月隼人)



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