マリナーズのケン・グリフィーJr.が引退することがわかった。水曜日の試合前に突然もたらされたニュースに、マリナーズだけでなく、数多くの選手から惜しむ声と功績を称える声が相次いだ。

 歴代5位の通算630本類打。オールスター13回出場。ゴールドグラブ11度受賞。22年間の現役で数々の記録を残し、ホームランバッターでありながらすばらしい外野手として、多くの選手にとってあこがれのスーパースターだった。明るい人柄も多くのファンを引きつけ、2009年にマリナーズに復帰してからは、チームをまとめる中心的役割を担った。

 しかし、今季は控えの指名打者や代打としてベンチを温める日が続き、グリフィーはチャック・アームスストロング球団社長に引退の意向を告げた。「2009年に再びマリナーズでプレーできることになったときに、チームに悪影響を与える存在になったら、そのときには辞めると伝えておいた」

「たまの出場では良好な状態でのプレーを保つことができず、ぼくの存在がチームの迷惑になっているように感じた」

 グリフィーは球場には姿を見せず、記者会見もいつ開かれるかは不明だ。

 この日、マリナーズはイチローの内野安打でサヨナラ勝ちをおさめた。イチローはそれまで4打数無安打3三振だったが、1対1で迎えた延長10回に二塁走者を帰す内野安打を放った。

「ぼくにとってジュニアは特別な選手」とイチローは述べた。「言葉では言い尽くせない。今日は選手全員がジュニアのために勝ちたかったはず。彼との時間はぼくの心の宝物。彼は最高のチームメートのひとりで、最高の友達だ」