韓国の「テロ対応連合」のサイト

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昨日、韓国の一部のネチズンの間で「2ちゃんねる」を標的にしたサイバーテロ攻撃が計画されているとお伝えしたが、この記事が韓国ではすでに翻訳されて紹介されていた。この事態を日本側がどう捉えているのか気になったのだろうか?

韓国の「朝鮮日報」でもサイバーテロ攻撃を憂慮する記事を掲載し、実際にサイバー攻撃が行なわれれば法律に違反する可能性があるとテロ攻撃中止を呼びかけている。しかし、韓国のネット上では今のところ、事態がいったん大きく盛り上がってしまったからだろうか、もう止められないといった雰囲気だ。特に、攻撃日時となっている三一節(3月1日)は祝日である。学校が休みの子どもたちが面白半分にこの計画に参加するケースは多いとみられる。

しかし、このサイバーテロ攻撃計画のせいで、思わぬとばっちりを受けている人もいるようだ。現在、韓国の最大ポータルサイト「NAVER(ネイバー)」では、テロを警戒してか「2ch」と検索しても「2ちゃんねる」の直通アドレスは表示されない。グーグルなど他のサイトから検索しなくてはならないのだが、今回の作戦に賛同している一部のネチズンの中には「2ちゃんねる」をあまり知らない人も多いとみられている。そのため、「2ちゃんねる」をあまり知らない一部のネチズンが普段から使い慣れた「ネイバー」で「2ch」を検索し、間違ったサイトにテロ攻撃を行なってしまう可能性があるというのである。

現在、「ネイバー」で「2ch」と検索すると、「2ちゃんねる」の会話を翻訳しているサイトや、ニコニコ動画のネタなどを集めたサイトが上位に表示される。これらはどれも韓国のサイトなのだが、「2ちゃんねる」を見たこと無い人ならば、間違えてここに誤爆する人がいてもおかしくはないのである。そのため、一部のサイトではテロ攻撃が過ぎ去るまで閉鎖したり、攻撃先を間違えないように「2ちゃんねる」のアドレスを表示したりと誤爆回避を行なっているようだ。

一方、このようなテロ攻撃の盛り上がりも、キム・ヨナの金メダル獲得で少し雰囲気が変わりつつあるという。韓国ネチズンの間からは「ノーゴールドの日本が可哀想だ」「両国の消耗的なサイバー戦は、被害があるだけで良いことなんてない」といった意見が出始めているそうで、キム・ヨナの金メダルが韓国ネチズンの雰囲気を緩和しているという。

参照:一部のネチズンによる「三一節サイバーテロ」憂慮 - 朝鮮日報

(文:林由美)

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