「ガブリエレの悲劇は独立したエピソードであり、カルチョと結びつけようとするべきではない」。ASローマのベテランDFクリスチャン・パヌッチ(34)が11日に起こった「ラツィオサポーター死亡事件」について話している。

また、事件後イタリア各地で暴動が噴出したことについてパヌッチは「我々のクラブとも密接に関わった問題であり、我々選手の立場では改善するためにできることは多くはない。スタジアムは不満の吐き口ではなく、昔のように楽しむ場所でなければならない。サポーターの暴動をテレビで改めて見たが、大きなショックを受けた。とても息子には見せられない映像だったので、すぐにテレビを消した」とコメント。他国リーグ経験者のパヌッチが母国イタリアの惨状に悲しい表情を浮かべながら事件を振り返った。

*ラツィオサポーター死亡事件=セリエA第12節開催日の11日、アレッツォ近郊(イタリア中部トスカーナ州)の高速道路のサービスエリアでラツィオサポーターとユベントスサポーター間でトラブルが勃発。現場介入したパトロール中の交通警察官の発砲によりラツィオサポーターの1人、ガブリエレ・サンドリが死亡した。その後、ベルガモやローマなどで一部サポーターの暴動が相次いだ。