チャンピオンズリーグ初戦、ホームでのローゼンボリ戦で引き分けた後に辞任を申し出て、クラブも承認。シーズン開幕からわずか1か月余りでチェルシーを電撃退団したモウリーニョ監督。以前からアブラモヴィッチ会長と冷戦状態にあったとはいえ、これまでは平静を装ってきたが、いい加減疲れた、というのが真相だろう。

 2004年夏に就任するやいなや、瞬く間にチェルシーをプレミアの頂点に導いたばかりか、連覇も達成し、さらにはFAカップ、リーグカップのタイトルも奪ってみせた稀代の名将は、会見を開くこともなく、ひっそりとクラブを後にした。

 しかしながら、シーズンはまだ序盤。クラブは選手の動揺を最小限に食い止めるために、早急に後任監督を決する必要性に迫られている。現時点では、ワールドカップでイタリア代表を優勝に導いたリッピ、昨シーズン、レアル・マドリーをリーグ優勝に導きながら解任されたカペッロの両氏が有力候補と目されており、両氏の他には、昨シーズン、ユベントスを率いたデシャンも候補に挙がっている。

 モウリーニョと比較されることは避けられないため、ビッグネームでなければ務まらないだろうというのが、関係者の共通した見解だ。果たして、後任監督は誰か?おそらく、近日中に答えは出ることだろう。