欧州CL準決勝マンチェスター・ユナイテッド対ACミランの一戦がマンチェスターで24日夜、第1レグを迎える。C・ロナウドとカカの対決に注目が集まる中、ブラジル代表を02年日韓W杯優勝に導き、現在はポルトガル代表監督として手腕を振るう名将フェリペ・ルイス・スコラーリが教え子カカとC・ロナウドを分析した。23日付のガゼッタ・デッロ・スポルト紙のインタビュー記事の中でスコラーリ監督は「どちらが優れていると言う事は不可能だ」と前置きした上で、両選手の特長を語り始めた。

−カカの第一印象は?
「ゲームビジョンに驚いた。普通の選手は経験を積んで得るものだが、カカには少年時代から優れたゲームビジョンが備わっていた。戦術理解度の高さ、ボールキープ時のアクションスピードの速さも印象に残っている」
−C・ロナウドは?
「彼の最大の武器はドリブル。跨ぎフェイントから、一瞬の方向転換。彼をマークすることは容易ではない」
−カカ対策は?
「彼がアクションに入る前に、中盤の選手が2人同時にブロックする」
−C・ロナウド対策は?
「マンマークでは防ぎきれない。コンパクトかつタイトなDF網で対応するしかない。彼の存在自体が相手DFの悩みの種だ」

今や世界最高峰に上り詰めたカカとC・ロナウド。両者の師匠として君臨するスコラーリ監督は「第2レグをホームで迎えるACミランが若干優位だが、オールド・トラフォードは地獄だ。ACミランが勝つ為には、いつものように正確かつスピーディなパス交換から、突然の縦パスが有効だろう」と展望を予想している。

佐藤 貴洋