村本さん、使わせていただきました(本人のTwitterより)

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地上波の出演は減少

 平成は今年4月末で終わる。いつも以上に“来し方行く末”に想いを巡らせる方も多いだろう。ある民放キー局の番組制作スタッフは「ウーマン村本さんは、どこへ向かうつもりなのでしょう?」と首を傾げた。

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 ウーマン村本。正確には、お笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」でボケを担当する村本大輔。1980年生まれの38歳。“原発銀座”と呼ばれる福井県おおい町で生まれ育った。

 お世辞にも人気者とは言えないが、注目度は群を抜く。今年1月から、村本はどんな新聞記事に登場したのか、データベースで調べてみた。表にまとめてみると、以下のような具合になる。

 7本のうち、何らかの形で政治にかかわる記事が、5本を占めている。純然たる“芸人”としての記事は2本しかない。

村本さん、使わせていただきました(本人のTwitterより)

 その2本を念のため確認しておくと、沖縄花月のキャンペーンを紹介する記事(沖縄タイムス:2月15日)と、「AKBINGO!」(日本テレビ系列:水曜・午前0時59分〜午前1時29分)に関する記事(夕刊フジ:1月30日)だ。ちなみに「AKBINGO!」では、相方の中川パラダイス(37)と共にMCを務めている。

 ご本人は「政治記事に取り上げられて何か問題でもあるのか!?」と文句を言うかもしれない。それはその通りだ。とはいえ、“悪目立ち”という言葉もある。

 前出の制作スタッフは「漫才の腕は、今も素晴らしいものがあります」と指摘する。

村本に関する主な新聞記事

「2008年に結成し、13年に『THE MANZAI』でチャンピオンになりました。“超高速・超絶の早口漫才”が真骨頂です。テレビに出演するきっかけを作ったのは、島田紳助さん(62)といわれています。結成1年足らずのウーマンの漫才を見て、『すごい若手がいる』と衝撃を受けたそうです。そして紳助さんは東京のテレビ局関係者にウーマンの名前をプッシュしていました」(同・制作スタッフ)

 やはり島田紳助は慧眼の持ち主だったのかもしれないが、最近のテレビ業界は、その村本を敬遠しているという。

「漫才を離れると、発言が際どく、自己主張が強すぎます。問題児キャラと“低好感度”というイメージが、定着してしまいました。『存在にエンターティメント性を感じさせない』と、バラエティ番組が難色を示すようになっています。番組スポンサーのことを考えると、おいそれと出演させられません」(同・制作スタッフ)

 一時期は「ワイドナショー」(フジテレビ系列)や「サンデー・ジャポン」(TBS系列)にコメンテーターとして出演していたが、最近は出演が減少している。本人が出演を断っている可能性はあるが、「村本の発言が炎上した」というニュースが取り上げられることも少ない。やはりテレビ業界が、彼に嫌気をさしているのだろう。“触らぬ神に祟りなし”というわけだ。

「誤解のないように言っておきますが、テレビ業界が危惧しているのは、村本さんの政治姿勢ではありません。沖縄の辺野古移設問題など、村本さんは郄須クリニックの高須克弥さん(74)を“敵”に仕立て上げて、自己主張を繰り返しています。郄須さんといえば大スポンサーですが、それが原因で出演が減っているわけでもないんです。実を言うと、テレビ局が最も問題視しているのは、村本さんが先輩芸人に悪態をつくことです。こちらのほうが問題なんです」(同・制作スタッフ)

共演NGの原因

 2017年12月、アサ芸プラスは「松本人志に宣戦布告か!?ウーマン村本がM-1審査員に『大苦言』の波紋」の記事を掲載した。

 この記事によると、AbemaTVのバラエティ番組「ウーマンラッシュアワー村本大輔の土曜The NIGHT」でMCを務める村本が、「M-1グランプリに出演しない理由」を語った、その内容が物議を醸したという。記事中から「テレビ誌記者」のコメントを紹介させていただく。

《村本はM-1について『審査員が全員出てくれるんだったら出る』と発言。その理由として『エラそうに審査とかするなら出たらええやん。ネタ作ったらええやん!なんで漫才作らへんの?疑問やわ?』と審査をするだけで漫才をしない側に苦言を呈しました。また審査員とは別に、舞台に立たず、テレビだけで活躍する先輩芸人たちに対しても『過去にロクなネタやってないくせにさ、すごいネタやってきたみたいな顔でテレビ出るのやめてほしいよな。キャラクターで売れて今のテレビの瞬発力の中で生きてきただけ』(略)と、名前こそ出しませんでしたが、怒りを爆発させていました》

 2018年12月、とろサーモンの久保田かずのぶ(39)とスーパーマラドーナの武智(40)が、M-1審査員を務めた上沼恵美子(63)を批判して世論の大反発を招いたが、その1年前に、村本のほうが先に噛みついていたのだ。

「バラエティ番組は、お笑い芸人を集めて作ることが珍しくありません。芸人批判を繰り返していると、他の芸人さんたちが絡みづらくなるんです。それが原因で“共演NG”が認定されると、まさに命取りです。制作サイドとしては、余計なトラブルは避けたい。で、番組には呼ばない、ということになるのです。テレビから姿を消すことになってもおかしくありません」(同・制作スタッフ)

 村本は「テレビに出演できなくても結構」と考えている可能性が高い。WEBマガジンの現代ビジネスは18年9月、「ウーマンラッシュアワー・村本大輔が語る『息苦しさからの脱出』」というインタビュー記事を掲載した。

 文中で村本は、“テレビ至上主義”を批判し、次のように指摘する。全て原文通りだが、改行だけを省略した。

《そうやって「テレビに出てない」「テレビに出た方がいい」っていう人は絶対、お金を払って舞台を見た経験がないんですね。僕らが主戦場としているのは、テレビではなく、「なんばグランド花月」などの「劇場」です。そこでは、数え切れない有名無名の芸人が、日夜、自分たちが目指すオモロイ漫才をやっています。若手もベテランもない。誰よりも多くの笑いをとった者勝ちの「無法地帯」です》

 前出の制作スタッフは「村本さんが、それでいいと思っておられるのなら仕方ないことですが……」と無念そうに言う。

「『自分の信念を貫き、自由に発言する』ことをポリシーにしておられるのでしょう。テレビ至上主義は間違いであり、バラエティ番組の出演より劇場での漫才のほうが大事、というわけです。このままでは、村本さんが更にテレビ業界と距離を置く日が来るかもしれません」

週刊新潮WEB取材班

2019年3月24日 掲載