武内直子原作の漫画「美少女戦士セーラームーン」は1992年から1997年にかけてアニメ化され、日本だけではなく海外でも絶大な人気を誇る作品です。放映終了から20年以上経ってもなお人気は衰えを見せず、国内外を問わず大きな影響を与えた「美少女戦士セーラームーン」第1シリーズのオープニングを、さまざまなパロディー映像を制作するロシア人YouTuberのStudio 188が実写で完全再現しています。全編にわたって手作り感にあふれていて、時として強引さも感じる再現ぶりは必見です。

Sailor Moon lowcost - YouTube

オープニング曲の「ムーンライト伝説」が流れると表示される「セーラームーン」の文字。一目でわかる通り、上がStudio 188さん制作の映像で、下が本家「美少女戦士セーラームーン」のオープニング映像です。



「美少女戦士」という文字が現れるタイミングで、「美少女戦士」と書かれた紙が置かれます。



さらにタイトルを飾る花の代わりに、ファンシーな柄の皿が回転。「セーラームーン」の文字は切り抜きになっていて、しま模様の紙が動くことで文字の輝きを表現しています。



月をバックに映るセーラームーンとお供のルナは、茶色い盆の前にぶら下げられた黒い靴下が演じています。



そのままノーカットで町を歩くセーラームーンのシーンにつながる部分もちゃんと再現されています。ただし、セーラームーンは毛糸の塊で、その影はセーターで再現されていました。



水玉模様と英字新聞で構成された背景はばっちり再現されています。舞い散る花びらも紙吹雪で演出。歩いている月野うさぎは、下着の上から透明な青いゴミ袋を腰に巻いただけの男性が演じます。



月野うさぎ/セーラームーンのトレードマークといえば膝まで届きそうなほど長いツインテール。男性が頭から下げているのは髪の毛ではなく、長いフランスパンになっています。



もちろん振り返るタイミングやポーズは完璧。



月野うさぎとセーラームーンのシルエットと横顔が交差するシーンは、切り抜いた黒い紙を使うという力技で再現しています。



片膝を抱えて座るセーラームーン。赤いブーツは赤い靴下で、白いグローブも手袋で代用しています。



闇の中に浮かぶ無数の不気味なマスクは、絵の具で顔が描かれた無数の卵。



そして、マスクをかぶったタキシード仮面のひるがえるマントは、キラキラした紙の上に卵を固定して撮影されています。



マスクをはずすタキシード仮面の場面は、なぜかたたき割られて中身が現れる生卵という映像で表現されていました。



駆け抜ける月野うさぎとセーラームーン、そしてその中心にいるタキシード仮面。



レモンの皮をしばりつけられたぬいぐるみはルナ役のようですが、どうみてもネコではありません。



噴水と町並の後ろから現れる飛行船を再現するのは、シャワーと段ボールに描かれた街並みの後ろから現れる魚。



セーラーマーズ・セーラーマーキュリー・セーラームーンの3人のシルエットを再現したいのか、キラキラした壁飾りの前で真っ黒なゴミ袋をかぶってうごめく3人。



セーラームーン



セーラーマーズ



セーラーマーキュリー



セーラー服を再現するために、肩から青いビニールらしきものを下げています。



強敵クイン・ベリルの横顔は、化粧を施して再現するなど苦労が垣間見えますが……



続くクイン・ベリルとその配下たちが映るシーンは、なぜか巨大な魚と大量の干物で再現されています。



そしてセーラー戦士3人がそろい踏み。



オモチャの人形、それっぽい壁紙、レモンの輪切りで見事に再現した公園の俯瞰(ふかん)ショット。



ツインテールが風に吹かれるシーンは、頭からぶら下げているフランスパン2つを浮遊させることで再現されています。



最後に巨大な月を背負い、釣られたネコのぬいぐるみと一緒にポーズを決める男性は、本家オープニング映像のセーラームーンと同様に自信に満ちた笑顔を浮かべていました。