5日、日本代表は冒頭15分間だけを報道陣に公開し、残りを非公開としてトレーニングを行った。練習後、東口順昭森保一監督のサッカーについてGKは何を意識しているかについて語った。

4日の練習では簡単にGKまでボールを戻しているように見えたことを尋ねると、「たぶん、フィールドプレーヤーに(プレーの)制限を設ける中でそうなったのだと思います。選手が慣れてなくて後ろに下げる選択になってたんでしょう」と否定した。

「簡単に後ろに戻すというイメージはあんまりないです。そういうコンセプトもないし、ボールを後ろに下げて作り直すというようなサッカーではないんで」と東口は言う。それでは監督はどんな指示を出しているのか。

「ゴールに直結するようなプレーというのが最優先の選択肢」
「一番狙うところは裏に抜け出してGKと1対1」

この2つが基本の考え方だという。そのためGKに対しては「フィードをより求めている監督」と感じたそうだ。

一方で、GK間の競争についてはどう思っているのか。ハイボールに定評と自信のある東口だが、今回招集されたGK3人の中では一番小柄(東口184センチ、権田修一187センチ、シュミット・ダニエル197センチ)。東口の特長は出しにくくなるのではないか。そう聞かれた東口は、落ち着いて語った。

「試合で特長をどれだけ出せるかやと思います。積極性を出さないと、なかなか特長も出てこうへんと思うんで。経験を生かしてしっかり判断して、より積極的にボールを処理していきたいと思います。それに自分の特長はそれだけじゃないし。ビルドアップのところで、スローインなんかで違いを作っていければと思います」

投げたボールがハーフラインまで届くという強肩を披露する場面は、今後増えていくのかもしれない。

【森雅史/日本蹴球合同会社】